ビッグデータで見る第27回参議院選挙の議席数予測

政治・選挙
ビッグデータで見る第27回参議院選挙の議席数予測と記載された表紙画像。下部にLINEヤフービッグデータレポートと記載され、選挙の投票を連想させるイラストが右側に配置されています。

こんにちは。LINEヤフービッグデータレポートチームです。

2025年7月20日「第27回参議院議員通常選挙(以後、参院選)」が行われます。改選125議席(比例代表50、選挙区74+非改選議席の欠員補充1)をめぐる選挙戦です。 ビッグデータレポートチームでは、2013年の参院選以降、ビッグデータに基づく国政選挙の予測や分析を実施してきました。今回もデータを元に選挙予測を行ってみましょう。ただし、最近の政治状況は目まぐるしく変化しており、新たな動きも伺えます。このように変化が激しい状況でのデータ予測は、これまで以上に難しくなりそうです。

予測について

議席数予測の手法は、過去分析に基づく「投影モデル」をベースにしています。モデル詳細については過去レポートをご参照ください。

参考:過去の主な国政選挙関連レポート

比例代表予測

比例代表の議席予測では、自民は大幅減、公明も微減し、与党は改選議席の半数を下回る見通しです。野党では、立憲、国民、れいわは議席増、特に国民は3から6に倍増する見込みとなりました。一方、維新は変化なし、共産は減少が予想されています。

(図1)2025年 第27回参院選予測(比例代表)

2025年参院選比例代表の予測グラフです。改選議席と7月11日時点の予測議席数を政党別に比較した棒グラフです。自民・公明は議席減、立憲・維新は増加傾向を示しています。

選挙区予測

次に選挙区予測です。下図は、議席獲得予測政党により選挙区を色分けしたものです。赤が与党、青が野党、白は諸派・無所属を表しています。複数区ではトップ当選予測政党に合わせた色をつけています。

地図では、赤と青が拮抗しているように見えます。予測数を全国集計したところ、自民は維持、公明がマイナス1と与党の議席数は微減にとどまる見込みです。

(図2)2025年 第27回参院選予測(選挙区)

2025年参院選選挙区の7月11日時点の予測マップです。都道府県ごとのトップ当選予測を与党、野党、その他で日本地図上に色分けしています。

予測結果

比例代表と選挙区の予測を合計してみました。与党が議席を減らし、多くの野党が躍進する見込みとなりました。中でも立憲は大幅に議席数を増やす予測となっています。

(図3)2025年 第27回参院選予測(比例代表+選挙区)

2025年参院選選挙(比例代表と選挙区)の議席予測を、改選議席と比較した棒グラフです。右側に改選議席と予測の差分を横棒グラフで表示しており、与党が議席を減らし、野党が躍進する見込みを表しています。

非改選議席を含めた議席予測ではどうでしょうか。改選前は与党が57%を占めています。予測では与党52%、野党・他48%と、与党がかろうじて過半数を維持するものの、与野党の勢力が接近する見込みとなりました。

(図4)2025年 第27回参院選後の議席数予測

2025年参院選後の議席予測を示す半円ドーナツグラフです。改選前は与党57%、野党・他43%だったが、予測では与党52%、野党・他48%に接近。与野党の勢力差が縮小している様子を示しています。

最後に

データによる予測は、過去のパターンからモデル式を作成し、これから起こることを予測するものです。そのため、これまでのパターンとは違うまったく新しい事象については、予測困難です。
これまで私たちが行ってきたビッグデータによる選挙予測はおおむね高い精度を保ってきました。ただし今後はこれまでと異なる事象が現れてくるかもしれません。選挙の後、改めて検証を行う予定です。また、LINEヤフーが寄付講座を行っている慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス(SFC)の学生による予測も追って発表予定ですので、ぜひご覧ください。

今後とも、LINEヤフービッグデータレポートをよろしくお願いいたします。

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