ビッグデータで見る2021衆院選への注目度

政治・選挙
ビッグデータで分析した2021年衆議院選挙への注目度に関する報告。タイトルの右下には投票箱に票を入れる手のイラストが描かれています。Yahoo! JAPANビッグデータレポートの一部です。

※ヤフー株式会社のコーポレートブログに掲載した記事を再掲載しています。

こんにちは。Yahoo! JAPANビッグデータレポートチームです。

2021年10月31日(日)第49回衆議院議員総選挙(以下、衆院選)の投票が行われます。
今回は衆院選に関する人々の関心について、Yahoo!検索によるビッグデータで可視化します。
そもそも「衆院選」にどれくらい関心が集まっているのでしょうか。図1は公示日前後の注目度の日別推移を指数化したものです。今回の衆院選では公示前の段階から、過去2回の衆院選以上に注目度が高まっており、公示日にさらに大きく伸びています。

(図1)「衆院選」の注目度推移(指数)

2021年衆院選の注目度推移グラフ。縦軸は指数、横軸は日数を示し、2014年、2017年、2021年のデータがそれぞれ示されている。公示期間や投票日付近で注目度が上昇している。2021年は過去2回を上回る注目度の高さが顕著。

資料:ヤフー検索(2014年、2017年、2021年)

次に政党別注目度の週次推移です(図2)。直近では野党の方が注目度の伸びが大きいようです。
ただし、過去の国政選挙時の傾向から見ると、得票コンバージョン(注目度の得票へのつながりやすさ)は与党が上回ることがわかっています。仮に今回も過去選挙と同様の傾向であるとした場合は、与党優位の可能性も考えられます。

(図2)政党別の注目度

政党ごとの週次注目度推移を示したグラフ。上部には与党(赤)、野党(青)、諸派(緑)の注目度推移が示されており、野党が最も注目度が上昇している。下部には各政党の注目度構成比が示されており、横軸に週、縦軸に構成比がある。また、右側には2019年得票コンバージョンと2021年公示後注目度による得票数指数が比較されている。

資料:ヤフー検索(2021年6月~2021年10月)、得票コンバージョン(得票へのつながりやすさ)=各政党の得票数÷公示後注目度

エリア別の差異はあるでしょうか。図3は、都道府県別の与野党の注目度を全国平均と比較して色の濃淡で現した地図です。与党は首都圏から中部~関西圏でやや注目度が低めであり、同エリアでは野党が濃いめの傾向が見られます。

(図3)都道府県別 与野党別 注目度の濃淡(全国平均=1との比較)

日本の地図に、与党、野党、諸派の注目度の濃淡が色分けで示されています。与党は北海道と九州で注目度が高く、野党は関西地方で強調されており、諸派は各地で異なる注目度を示しています。色の濃さで注目度の違いを表現しています。

資料:ヤフー検索(2021年10月)

政党別の詳細です(図4)。与党では、自民がやや低めのエリアでは公明が高めであるなど、自公の補完的な傾向も読み取れるようです。野党では、維新が関西エリアを中心に注目度高めの傾向が見られます。

(図4)都道府県別 政党別 注目度の濃淡(各党の全国平均=1との比較)

都道府県別に自民、公明、立憲、国民、維新、共産、社民、れいわ、新党の注目度を示す色分け表。全国平均を基準に、数値が高いほど赤、低いほど青で表示され、各政党の地域別の勢力を可視化しています。

資料:ヤフー検索(2021年10月)

今回は選挙に関する注目度について、エリア特性に特化してお届けしました。
引き続き、選挙および政治的な論点に関するレポートをお届けする予定です。今後ともYahoo! JAPANビッグデータレポートをよろしくお願いいたします。

文・図/Yahoo! JAPANビッグデータレポートチーム

Page top