こんにちは、LINEヤフービッグデータレポートです
来たる2025年7月に参議院議員選挙が予定されています。石破内閣が発足して最初の国政選挙であり、有権者の関心の高まりが予想されます。今回は、現在の人々の関心度合いについてヤフー検索データを元に調べてみました。
まずは2024年以降の主要政党への相対的注目度を見てみましょう(図1)。相対的注目度とは、主要政党に関連するキーワードの総検索数に占める各政党の相対的な強さを表す割合です。赤が与党、青が野党を示しています。
上記のとおり、衆院選が開催された2024年10月あたりを境に傾向が変わり、野党の注目度が相対的に増えているようです。中でも国民民主党の注目度が高まっています。一方で第一野党である立憲民主党は減少傾向です。日本維新の会、日本共産党、社会民主党、れいわ新選組は増減の波はあるものの大きな変化は見られません。
与党である自民党と第一野党の立憲民主党の注目度がともに減少する中、国民民主党の存在感が急激に高まっている様子が伺えます。また同じ与党でも自民党の注目度が減少する一方で、公明党はさほど大きな変化がないのも興味深いところです。
ここで、政権与党である自民についてもう少し長期的に深掘りしてみましょう。図2は2020年以降の自民の相対的注目度と、内閣支持率(NHKの世論調査より引用)をグラフ化したものです。この約5年間を振り返ると、新型コロナはじめ大きな変化のあった時期でした。
いずれの内閣支持率も組閣時は高く、徐々に低下する傾向にあります。石破内閣の場合、組閣時の支持率はやや低めでした。現在の支持率は安倍内閣の後期や菅内閣および岸田内閣の中期と同等の水準であり、近年と比べるとそう悪くはないものの低下傾向にあるようです。
また、内閣支持率と自民の相対的注目度はざっくり言うと大まかに連動しているように見えます。直近の相対的注目度は下降傾向のようです。
次に自民の第二検索キーワードを用いて、政党にまつわる人々の関心事やイメージの変化を確認してみました。ここでは「自民」などの第二検索キーワードを伴わない検索は除外し、以下のカテゴリーに分類しました。
図4は各年の1月から3月(ただし2020年のみ4月から6月)の3カ月間のデータを上のカテゴリーを用いて集計したものです。グラフの下部には上記キーワードを抜粋しています。
総じて「選挙・政局」カテゴリーへの関心が常に高いことがわかりますが、時期により特徴が見られます。2021年には「議員」カテゴリーが、2022年には参院選の影響か「選挙・政局」カテゴリーが特に増加しています。2024年は「不祥事」カテゴリーが、直近の2025年は「ネガティブ」カテゴリーが増えており、上記キーワードにも厳しい声が見られます。有権者の課題感の高まりが感じられます。
では、議員個人への注目度はどうでしょう。図5は衆参の国会議員のうち、2025年3月以降に注目度の高い30名をピックアップし、最大値を100とした指数で表したものです。なお注目度のうち不祥事に関連すると見られるものは除外しています。
石破首相に多くの注目度が集中しています。次に国民民主の玉木氏と榛葉氏が注目を集めており、高市氏や小泉氏をはじめ自民党の著名議員の名前が続いています。政党としての自民党の相対的注目度は停滞しているものの、政権与党である自民党の議員動向には引き続き多くの関心が寄せられていることが伺えます。また、野党ではれいわの山本氏と立憲の米山氏が注目を集めているようです。
以上、LINEヤフービッグデータレポートではこれからも私たちの生活に関わる社会課題についてデータをもとに考察していきます。今後ともよろしくお願いいたします。