人材戦略(人材強化とカルチャー醸成)

当社グループは「WOW Our Users!」をミッションと定め、想像以上の感動をユーザーに届けるために正しく行動し、ステークホルダーの信頼と期待に真摯に向き合うことをめざしています。

当社グループが取り組む事業における競争力の本質は、革新的なサービスやプロダクトの創出にあり、これらは社員の力によって支えられています。当社グループ各社が提供してきた多彩なサービスを創り上げ、事業を牽引してきた多くの社員の存在こそが当社およびグループ会社の強みであり、社員がさらに活力を持って働き、卓越したサービス・プロダクトを生み出すサイクルを確立することが、最優先事項の一つです。

そこで当社グループは、人と組織の成長とパフォーマンス最大化が、グループの人的資本価値を向上すると考え、「人材強化」と「カルチャー醸成」を双軸として取り組んでいます。特に、「人材強化」については、重要なサステナビリティ関連のリスクおよび機会の一つに位置付けています。社員の成長を支援し、働く環境を整えることで人材を強化すると共に、経営と社員のコミュニケーションを活性化させ、社員のエンゲージメント向上に繋がる取り組みによってカルチャー醸成を促進しています。多様な人材が活躍することが、革新的なアイデアや戦略の創出に不可欠であると認識し、多様性の促進に取り組んでいます。

また、人的資本領域においては、当社グループの取り組み状況のモニタリングを進めています。人と組織の成長とパフォーマンスの最大化を通じて人的資本価値を向上させ、持続的な企業価値の向上を目指しています。エンゲージメントを重要指標として継続的に測定・分析し、施策改善に活用することで施策の実効性を高め、この目標の実現に取り組んでいます。当社グループでは、グループ内の子会社を対象とした人事労務実態調査・人的資本領域調査を年次で実施するとともに、主要各社の人事責任者による会議の定期開催や、グループ各社の人的資本領域の実務担当者を対象としたカンファレンスの開催を通じて、各社の取り組み状況や課題の共有を行っています。これらを通してグループとしての方向性を確認しながら、人的資本領域の改善に取り組んでいます。

そして、これらの各取り組みを代表取締役社長 CEOが委員長を務めるサステナビリティ委員会でモニタリングをすることにより、人材戦略を通じて、ミッションの実現に結び付けてまいります。各指標および目標の実績は、こちらのページで報告しています。

さらに、監督体制については、取締役会がサステナビリティ委員会から重要事項の付議・報告を随時受けるとともに、リスクマネジメント委員会からもサステナビリティに関するリスクを含む全社リスクの報告を原則半年に一度受けています。取締役会は、付議された重要事項の審議・決議を行うことを通じて、サステナビリティに関するリスクおよび対応状況を監督しています。

LINEヤフーグループの人材戦略図

人材戦略図 上から順に1つ目 Mission:WOW Our Users! 「WOW」とは、初めての体験であり、他の人に思わず教えたくなるような感動のこと。100点で満足することなく、想像以上の120点の感動をユーザーに届けたい、そんな強い意志をミッションに込めています。 2つ目 人材戦略  人と組織の成長とパフォーマンス最大化により、グループの人的資本価値を向上する 人材戦略は主に2つ「人材強化」と「カルチャー醸成」とモニタリングに大別。 「人材強化」の下に2つ「成長支援」「環境づくり」が紐付き 「成長支援」の下に2つ「社員の成長支援・促進」「優秀人材の採用と活躍支援」が紐付きます 一方「環境づくり」の下には3つ「多様性の理解と尊重」「自律的な働き方の促進」「働くWell-beingの向上」が紐付きます 「カルチャー醸成」の下には2つ「経営と社員のコミュニケーション促進」「エンゲージメント向上」が紐付きます

■「人材強化」
(1) 成長促進施策
当社では、全社員のAI人材化を目指し、生成AIを前提とした業務・サービス変革を支える人材の育成に注力しています。当社では「全サービスのAIエージェント化」および「OA※1・ミニアプリ強化※2」を経営戦略の重点領域として推進しており、その実現に向けた人材戦略として、生成AIを前提とした業務・サービス変革を支える人材の育成に注力しています。
社員がより創造的な新しいチャレンジに集中できる環境を整備し、新たなプロダクトやサービスを速やかに創出することで、稼ぐ力の向上に取り組んでいます。また、急速な技術革新や労働市場の構造変化といった予期せぬ外部環境の変化が生じた場合においても、必要な人材能力を迅速に特定・再配置し、事業戦略を遂行できる体制の構築に努めています。DX、AI、データの活用等に優れたスキルや経験を有し、数多くのサービスを創出し、多様な事業を牽引する多彩な人材ポートフォリオが当社グループの強みです。その社員の成長に資する多様な機会を創出することで社員とプロダクトや事業双方の持続的な成長を目指しており、そのための機会・環境の構築に取り組んでいます。
※1 OA (Official Account (LINE公式アカウント))
※2 ミニアプリ (LINEミニアプリ)

重点領域 主な取り組み例
社員の成長支援・促進 当社グループでは、グループ各社で生まれた優れたナレッジをシェアするコンテスト型のイベント「Intersection」を実施し、テクノロジー、サービス、コーポレートの各部門で社員自らのエントリーを募り、選考を経てプレゼンテーション、表彰を行うことで、社員の成長機会を提供しています。また、当社グループの社員が自ら参加できる女性リーダークラスなども開催することで、相互により幅広い視野・観点を得ながら共に学ぶ場を提供しています。
当社では、2025年7月に生成AIの活用を義務化する全社ルールの運用を開始し、全従業員の生成AI100%活用の実現をめざしています。生成AIを安全かつ効果的に活用できる基盤スキルの習得に向け、基礎リテラシー・社内ルール・業務への適用方法等を体系的に学ぶ教育プログラムを整備し、生成AIを日常業務に組み込める人材への転換を進めています。生成AIの活用により既存業務を効率化したうえで、生み出された時間やリソースをより付加価値の高い業務や新たな挑戦へ振り向けることで、社員がより創造的な新しいチャレンジに集中できる環境を整備し、継続的なイノベーションの創出を目指しています。加えて、生成AIの実践的な活用をさらに加速させるため、社員が自らAIエージェントのプロトタイプ開発に挑戦できる機会を提供しています。社内公募を通じて幅広い社員の参加を促し、優れたアイデアや成果を生み出したプロジェクトを評価することで、社員の主体的な挑戦と継続的なイノベーション創出を後押ししています。
そのほかの領域についても、社員が自らの業務ニーズやキャリア志向に応じて学習できるラーニングプラットフォームを整備し、全社員向け研修や専門領域別研修を継続的に提供しています。
優秀人材の獲得と活躍支援 当社グループでは、対象グループ会社間において人材を募っているポジションに対し、自らエントリーできる公募型の出向制度を通年実施し、優秀人材の活躍を支援しています。 また、社内公募制度等を通して重点領域への最適な人材配置を進め、事業戦略と連動した人材ポートフォリオの最適化に取り組んでいます。
当社では、通年採用の実施、インターンシッププログラムの展開、学生向け開発イベント「Hack U」の開催、技術情報の継続的発信の取り組み等で、多様な優秀人材の獲得に努めています。
評価・報酬制度の刷新 当社では、社員一人ひとりのパフォーマンスを最大化するため、プロダクト及び全社業績への貢献や、コスト・生産性等の観点を取り入れたメリハリのある評価・報酬制度の刷新を進め、組織全体の活性化を図っています。また、中長期的に経営の一端を担う役職員については、投資家と同じ方向を見て価値創出に挑めるよう、ともに成果を分かち合う株式報酬制度を導入しています。

詳しくはこちら
「パフォーマンス最大化のための成長促進」

(2) 環境・制度整備
社員が働きがいを感じ、LINEヤフーグループとともに、成長を実感するためには、働く環境や制度の充実が不可欠です。人権を尊重し、社員の誰もがその属性やライフステージに関わらずパフォーマンスを発揮できる環境づくりに取り組んでいます。

重点領域 主な取り組み例
多様性の理解と尊重 当社グループでは、育児・介護・療養と仕事の両立支援策をはじめとした様々な取り組みを行っています。 当社では、多様性の理解と尊重に向けて、経営層向け「DE&I研修」の実施、全社員対象「全社DE&I意識調査」の定期実施、全社啓発イベント「DE&I Week 2025」の開催、社員の属性別人数比率を月次でモニタリングできる仕組みである「人員構成レポート」の展開など、様々な施策を推進しています。
また、当社では多様性の指標項目として掲げている女性管理職比率に関して、組織別の比率データを月次でモニタリングできる仕組みを整えました。その上で、女性管理職比率の向上に向けた具体的施策として、女性管理職を対象とした「メンタープログラム」や「コーチングプログラム」の展開などを推し進めています。また、一般事業主行動計画を更新し、2030年度までに上位指導者層の入口となる階層(第4階層)における性別比率を従業員全体と同等とする目標も定め、指導的役割層のパイプライン形成に取り組んでいます。
さらに、当社では男女間の賃金差異についても、当連結会計年度より要因分析を実施しています。分析の結果、女性管理職および上位等級(第4階層以上)に占める女性構成比の低さや、上位等級における男女の等級構成差が賃金差異に影響している可能性を確認しています。今後は、管理職比率や等級構成等の指標を含めた分析を継続し、新たな指標の設定や定点的なモニタリングを通じて、継続的に分析の質の向上に取り組んでいきます。
自律的な働き方の促進 当社グループでは、フレックスやリモートワークの導入等による環境づくりに取り組んでいます。 当社では、柔軟な働き方の仕組みや制度を整えることで、人と組織がパフォーマンスを最大化できる環境を整備しています。「LINEヤフー Working Style」として、オフィスワークとリモートワークを組み合わせたハイブリッドワークを基本とし、対面での協働機会の確保とリモートワークの利点を活かした環境づくりを進めています。
リモートワークについてもルールに準じる環境であれば、オフィス以外でも業務を行うことが可能です。勤務時間については、コアタイムなしのフレックスタイム制を採用しており、社員のライフスタイルに合わせ、柔軟に働く時間をアレンジすることが可能です。オフィスには一般的なデスクに加え、チームのコミュニケーション活性化を目的としたスペースや、スタンディングデスク、集中ブースなど、多様なスペースを用意しています。また、手頃な価格でランチやドリンクを提供し、社員の快適な業務環境をサポートしています。
働くWell-beingの向上 当社グループでは、生活習慣病対策やメンタルヘルス対策、過重労働対策、女性のための健康支援等を実施しています。
また、長時間労働者への医師による面接指導の実施や、ストレスチェックの実施、雇入れ時および定期健康診断の実施など、社員一人ひとりの心身の健康に着目し、健康経営やライフサポート施策の充実により、働くWell-beingの向上を目指しています。

詳しくはこちら
「パフォーマンスを発揮するための環境づくり」

■「カルチャー醸成」
ミッションの実現に向け、多様なバックグラウンドを持つ人材が同じ方向に進むための共通の価値観・行動指針として「バリュー」を定義・共有し、一体感の創出と独自のカルチャー醸成を通じて、社員がパフォーマンスを最大限に発揮できる環境づくりにつなげています。

重点領域 主な取り組み例
経営と社員のコミュニケーション促進 当社グループでは、全社員ミーティングや経営から社員へのメッセージング実施、社員表彰などに取り組んでいます。 当社では、「LINEヤフーAll-Hands Meeting」を定期的に開催し、社長をはじめ経営幹部が社員に直接、施策や取り組み、その背景や判断の理由などを率直かつわかりやすく伝え共有する場を設けています。また、社員からの意見や質問に回答する機会を設け、双方向のコミュニケーションを図っています。
その他、働き方や人事評価制度、データガバナンス等、適宜、経営と社員のコミュニケーションの機会を設定しています。
エンゲージメント向上 当社グループでは、エンゲージメント調査や従業員満足度調査などを定期実施し、各社で社員のコンディションを測る機会を設けています。当社では毎月、組織や社員に対して自発的な貢献意欲を持ち、主体的に取り組めている状態を表した指標「エンゲージメントスコア」を定量測定するサーベイを実施し、組織のコンディションを継続的に測っています。サーベイの結果により、個人や組織がパフォーマンスを発揮できるエンゲージメントの高い状態にあるのか、パフォーマンスの発揮を妨げる要素があるとすればどのあたりなのかを可視化し、社員自身のセルフマネジメントや管理職の組織マネジメントに活用しています。エンゲージメントを重要指標として継続的に測定・分析し、施策改善に活用することで施策の実効性を向上させています。

詳しくはこちら
「パフォーマンスを発揮するための環境づくり」 「バリューを通じたカルチャー醸成」

■モニタリング
パフォーマンス発揮度合いを測るべく、指標・目標を定め、モニタリングを行っています。多様性についての評価指標と目標は、当社単体を対象としています。人材戦略についての評価指標と目標は、2024年度は当社単体を対象としていますが、2025年度より対象を当社グループとし、グループ全体の実績を開示しています。

・多様性(女性管理職比率)
評価指標 目標 2024年度実績 2025年度実績
女性管理職比率
※1 ※2
2030年までに従業員の性別比率と同等を目指す 19.0%※3 19.0%※3

※1 多様性についての評価指標と目標は、当社単体を対象としています。
※2 管理職=ディビジョンリード、ユニットリード、SBU/CBUリード、ドメインリード
※3 2025年度より算出定義を一部変更しているため、2025年度の実績値は2024年度の実績値と単純比較できません。

・人材戦略
対象領域 評価指標 目標 2024年度実績 2025年度実績
「人材強化」成長支援 エンゲージメント調査による 「成長支援」関連項目の集計値の変化 前年より維持・向上を目指す 維持※ 維持・向上は見られず※
「人材強化」環境づくり エンゲージメント調査による 「環境づくり」関連項目の集計値の変化 前年より維持・向上を目指す 維持・向上は見られず※ 維持・向上は見られず※
「カルチャー醸成」 エンゲージメント調査による 「カルチャー醸成」関連項目の集計値の変化 前年より維持・向上を目指す 維持・向上は見られず※ 維持・向上は見られず※

※ 2025年度より対象範囲を当社単体から当社グループに変更しているため、2025年度の実績値は2024年度の実績値と単純比較できません。

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