2024年11月に放置系RPG「LINE おまかせレンジャー」がリリースされました。その名の通り、基本的な進行をゲーム内のキャラクターに「おまかせ」して遊ぶRPGです。RPGにありがちな面倒なバトルは、放置している間に済ませてくれて、レベルアップの達成感だけ手軽に味わえるというもの。
なんだか言葉だけでは楽しさが伝わりにくい「放置系RPG」に、LINE GAMEがいまチャレンジする理由は?「LINE おまかせレンジャー」プロデューサーの下平に話を聞きました。
一言でいうと、「おまかせプレイで誰でも簡単にRPGを楽しめるスマホゲーム」です。放置していてもステージを進行してくれるバトルシステムが入っているので、その名のとおり、「おまかせ」でゲームを進められるのが特徴です。誰でもスキマ時間にサクッと簡単にRPGを楽しめるのが大きなポイントですね。RPGってずっと画面に張り付いてプレイしなきゃいけないイメージがあると思うんです。またそれがRPGの醍醐味(だいごみ)だったりもしますよね。でも、最近は「放置系RPG」というジャンルが人気を集めていまして。
はい。「放置系RPG」では、ステージを進行するバトルが自動で行われる仕組みになっています。スキマ時間にログインして「放置」しておくだけで、バトルが進んで報酬がたまるんです。その報酬を使ってダンジョンに行って、また新しいアイテムを獲得して自分のパーティ編成を強化していく、という仕組みです。要するに、自動で進行してくれる部分と、スキマ時間にログインしてパーティ編成を強化する部分の2つのバランスが醍醐味(だいごみ)ですね。日々少しずつ強くなっていく感覚が楽しいんですよ。
「LINE おまかせレンジャー」の主な特徴
そうですね。ゲームを攻略する上で、そういう「育成要素」もありますね。自分のキャラが成長していくのを俯瞰的に見て、「次はこう強化しよう」と計画しながら攻略していく、そういう楽しみ方ができるのも魅力の一つですね。
はい。「LINE おまかせレンジャー」では親しみやすさとわかりやすさを追求していて、取扱説明書がいらないくらい直感的にプレイできるように設計しています。ボタン配置やYes/Noの選択肢ひとつをとっても、法則性を徹底しています。ぜひ実際にプレイして、こだわりを感じてもらえたらうれしいです。
直感的に楽しめるUIになっている
LINE GAMEはパズルを中心としたカジュアルゲームのイメージが強いと思います。でも、もっと幅広いユーザーに楽しんでもらうためにはどうしたらいいかを考える中で、最近トレンドになっている「放置系RPG」に注目したのが出発点でした。開発会社のLINE studioでは、「LINE レンジャー」に代表されるようなキャラクターゲームの開発ノウハウが蓄積されていたので、そこでスクラップ・アンド・ビルドを繰り返しながら、新しい「放置系RPG」を形にしていきました。
旧ヤフーでは、「GYAO!」や「ebookjapan」「Yahoo!ゲーム」などの主にエンタメサービスで、マーケティングを担当していました。ただやっぱり、マーケティングの枠を越えて、よりユーザーに楽しんでもらえるゲームを作ってみたいな、という思いがありまして。
漠然とですが、市場の環境やユーザーのニーズ、自社の強みをうまく組み合わせたゲームを提供したい、という骨格はありました。特に市場が伸びている「放置系RPG」は、LINE GAMEにとってカジュアルなだけじゃなく、より深くゲームを楽しみたい人にも合う未開拓のジャンルだろうと。またわれわれの強みとして、LINEヤフーグループ内のサービスとも連携できれば、ゲームに新しい付加価値がつけられるのでは、と考えたんです。
たとえば、キャンペーンでも、ゲームを進めるだけでLINEポイントがもらえたりしたらおもしろいですよね。そういうアイデアを実現する上で、「放置系RPG」の仕組みは相性がいいなと思っています。
また、ポジショニングにもこだわって設計してきました。たとえば、最近急速に拡大した24時間ジムはいろんなサービスで付加価値をつけながら、「スキマ時間で運動できる」というポジショニングをとって、ハードなジムに疲れてしまった人たちの受け皿になっていますよね。「LINE おまかせレンジャー」も、「放置系」とうたっていながら意外とやることが多い他の類似ゲームで少し疲れてしまった方にも、あらためて楽しんでいただける仕上がりになっていて、本当にスキマ時間でも達成感を味わっていただけるように作っています。その上で、LINEヤフーグループが持つアセットを活用して付加価値を増やしていきたい、という狙いがあります。
それから、「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉がはやっている時代にも合っていると思いますね。時間の使い方が細分化している中で、スキマ時間にログインさえすれば報酬がもらえますし、自動でバトルを進めながらミニゲームを楽しむこともできます。一方で、やり込みたい人向けにはダンジョンや深い攻略要素も用意している。こういった「2段階スキマ構造」と呼んでいるのですが、そのおかげでタイパのいいゲームに仕上がっていると思います。LINEヤフーのサービスを使っているユーザーとの相性もいいのでは、と思っています。
そうなんです。好調なスタートで、タイでは無料ゲームアプリランキングの1位(※1)を取りました。日本でもRPGカテゴリ1位や、無料ゲームランキングの2位(※2)を獲得させていただいておりますが、ここからさらにもっと多くの方にプレイしてもらえるような仕掛けを考えていきたいと思います。
※1 App Store、2024年11月20日時点のランキングデータに基づく
※2 App Store、2024年12月7日時点のランキングデータに基づく
タイ、台湾は「LINE FRIENDS」のキャラクターの人気が日本以上に高くて、「LINE レンジャー」も非常にヒットしている国です。その流れで「レンジャー」を冠している本作にも、すんなり興味を持ってもらえたのかなと思います。「LINE レンジャー」内でも告知してもらっていますし、親和性の高いユーザーに認知が広がりやすかったようですね。
海外ユーザー向けに多言語対応
世界共通のタイトル連携施策などは日本の事業部で決めることが多いのですが、各国でのマーケティングプランは現地事業部が担当しています。
やはり多言語対応ですね。今回は5カ国同時リリースだったので、UIや文言の整合性を細かくチェックして、ユーザーに不満が出ないようにするための調整がすごく大変でした。でもそのおかげで、LINE GAMEらしいクオリティーの高さで、サービスを提供できていると思います。
そうですね。今は自動翻訳を活用できますが、通訳を入れたZoom会議なども多くて、やはり大変でした。ただ、日本だけでなく各国のユーザーのニーズを知る機会にもなるので、私としてはすごく視野が広がりましたね。よりコミュニケーションの密度を高めて、各国のユーザーニーズに、さらに応えて行けるようにしていきたいですね。
「LINE おまかせレンジャー」は、本当におまかせでスキマ時間に楽しめるゲームです。ぜひ一度プレイして、感想を聞かせてもらえたらうれしいです。また、他のアプリやサービスを使いながらゲームを進められますので、たとえば、「LINE レンジャー」をプレイして、また「LINE おまかせレンジャー」に戻ってくる、みたいな遊び方もできます。「LINE おまかせレンジャー」略して"おまレン"を、ぜひ、いろんな形で遊んでみてください。
今後もアップデートや大型コラボなど、みなさんに驚いてもらったり、楽しんでもらえるような企画を考えていきますので、ご期待ください。
取材日:2024年12月10日 取材・執筆:LINEヤフー社内広報編集部
※本記事の内容は取材日時点のものです