「LINE おまかせレンジャー」はタイパがいい? LINE GAMEが「放置系RPG」にチャレンジする理由

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室内で黒い服を着た男性が「LINE おまかせレンジャー」と書かれた看板を持って笑顔を浮かべている

2024年11月に放置系RPG「LINE おまかせレンジャー」がリリースされました。その名の通り、基本的な進行をゲーム内のキャラクターに「おまかせ」して遊ぶRPGです。RPGにありがちな面倒なバトルは、放置している間に済ませてくれて、レベルアップの達成感だけ手軽に味わえるというもの。

なんだか言葉だけでは楽しさが伝わりにくい「放置系RPG」に、LINE GAMEがいまチャレンジする理由は?「LINE おまかせレンジャー」プロデューサーの下平に話を聞きました。

下平 光峰(しもだいら みつみね)の顔写真。黒いジャケットを着てカメラをみて微笑んでいる。
下平 光峰(しもだいら みつみね)
エンターテインメントカンパニー ゲームプロダクト事業4部ゲームサービス9チーム
「LINE おまかせレンジャー」プロデューサー。2013年にヤフー入社。「GYAO!」「ebookjapan」「Yahoo!ゲーム」などのエンタメサービスを中心としたtoCマーケティングのほか、「Yahoo!広告」などtoBマーケティングに従事。2023年4月にLINE GAMEに異動し、2023年10月から現職。

「放置系RPG」とは?

――「LINE おまかせレンジャー」とはどんなゲームでしょうか。

一言でいうと、「おまかせプレイで誰でも簡単にRPGを楽しめるスマホゲーム」です。放置していてもステージを進行してくれるバトルシステムが入っているので、その名のとおり、「おまかせ」でゲームを進められるのが特徴です。誰でもスキマ時間にサクッと簡単にRPGを楽しめるのが大きなポイントですね。RPGってずっと画面に張り付いてプレイしなきゃいけないイメージがあると思うんです。またそれがRPGの醍醐味(だいごみ)だったりもしますよね。でも、最近は「放置系RPG」というジャンルが人気を集めていまして。

黒い服を着た男性が、室内で手を組みながら話をしている様子。「LINE おまかせレンジャー」のロゴが背景にある。

――「放置系RPG」という言葉自体がおもしろいですね。

はい。「放置系RPG」では、ステージを進行するバトルが自動で行われる仕組みになっています。スキマ時間にログインして「放置」しておくだけで、バトルが進んで報酬がたまるんです。その報酬を使ってダンジョンに行って、また新しいアイテムを獲得して自分のパーティ編成を強化していく、という仕組みです。要するに、自動で進行してくれる部分と、スキマ時間にログインしてパーティ編成を強化する部分の2つのバランスが醍醐味(だいごみ)ですね。日々少しずつ強くなっていく感覚が楽しいんですよ。

カラフルなキャラクターたちが登場するゲーム画面のコラージュ。簡単に楽しめるおまかせRPGやミニゲーム、ランキングアリーナが紹介されている。

「LINE おまかせレンジャー」の主な特徴

――自分がプレーヤーというよりは、育っていくパーティを見守るプロデューサーのような感覚も楽しめる?

そうですね。ゲームを攻略する上で、そういう「育成要素」もありますね。自分のキャラが成長していくのを俯瞰的に見て、「次はこう強化しよう」と計画しながら攻略していく、そういう楽しみ方ができるのも魅力の一つですね。

――UIや操作性にもかなりこだわったそうで。

はい。「LINE おまかせレンジャー」では親しみやすさとわかりやすさを追求していて、取扱説明書がいらないくらい直感的にプレイできるように設計しています。ボタン配置やYes/Noの選択肢ひとつをとっても、法則性を徹底しています。ぜひ実際にプレイして、こだわりを感じてもらえたらうれしいです。

カラフルなキャラクターが戦うゲーム画面が3つ並んでいる。プレーヤーの育成やスキル強化、ステージクリアの場面が描かれている。

直感的に楽しめるUIになっている

なぜLINE GAMEがチャレンジを?

――そもそも、LINE GAMEで「放置系RPG」をリリースすることになった背景を聞かせてください。

LINE GAMEはパズルを中心としたカジュアルゲームのイメージが強いと思います。でも、もっと幅広いユーザーに楽しんでもらうためにはどうしたらいいかを考える中で、最近トレンドになっている「放置系RPG」に注目したのが出発点でした。開発会社のLINE studioでは、「LINE レンジャー」に代表されるようなキャラクターゲームの開発ノウハウが蓄積されていたので、そこでスクラップ・アンド・ビルドを繰り返しながら、新しい「放置系RPG」を形にしていきました。

――もともと下平さんは旧ヤフーから、グループ間公募の制度を利用して、LINE GAMEに入られたそうですね。どうしてLINE GAMEに?

旧ヤフーでは、「GYAO!」や「ebookjapan」「Yahoo!ゲーム」などの主にエンタメサービスで、マーケティングを担当していました。ただやっぱり、マーケティングの枠を越えて、よりユーザーに楽しんでもらえるゲームを作ってみたいな、という思いがありまして。

――当時から「こんなゲームを作りたい」という具体的なイメージがあったのですか。

漠然とですが、市場の環境やユーザーのニーズ、自社の強みをうまく組み合わせたゲームを提供したい、という骨格はありました。特に市場が伸びている「放置系RPG」は、LINE GAMEにとってカジュアルなだけじゃなく、より深くゲームを楽しみたい人にも合う未開拓のジャンルだろうと。またわれわれの強みとして、LINEヤフーグループ内のサービスとも連携できれば、ゲームに新しい付加価値がつけられるのでは、と考えたんです。

たとえば、キャンペーンでも、ゲームを進めるだけでLINEポイントがもらえたりしたらおもしろいですよね。そういうアイデアを実現する上で、「放置系RPG」の仕組みは相性がいいなと思っています。

黒い服を着た男性が室内でジェスチャーを交えて話をしている。背景には白い壁と椅子が見える。

また、ポジショニングにもこだわって設計してきました。たとえば、最近急速に拡大した24時間ジムはいろんなサービスで付加価値をつけながら、「スキマ時間で運動できる」というポジショニングをとって、ハードなジムに疲れてしまった人たちの受け皿になっていますよね。「LINE おまかせレンジャー」も、「放置系」とうたっていながら意外とやることが多い他の類似ゲームで少し疲れてしまった方にも、あらためて楽しんでいただける仕上がりになっていて、本当にスキマ時間でも達成感を味わっていただけるように作っています。その上で、LINEヤフーグループが持つアセットを活用して付加価値を増やしていきたい、という狙いがあります。

それから、「タイパ(タイムパフォーマンス)」という言葉がはやっている時代にも合っていると思いますね。時間の使い方が細分化している中で、スキマ時間にログインさえすれば報酬がもらえますし、自動でバトルを進めながらミニゲームを楽しむこともできます。一方で、やり込みたい人向けにはダンジョンや深い攻略要素も用意している。こういった「2段階スキマ構造」と呼んでいるのですが、そのおかげでタイパのいいゲームに仕上がっていると思います。LINEヤフーのサービスを使っているユーザーとの相性もいいのでは、と思っています。

タイ、台湾でもダウンロード好調

――2024年11月に5カ国同時リリースしてから、タイや台湾でもダウンロードが好調みたいですね。

そうなんです。好調なスタートで、タイでは無料ゲームアプリランキングの1位(※1)を取りました。日本でもRPGカテゴリ1位や、無料ゲームランキングの2位(※2)を獲得させていただいておりますが、ここからさらにもっと多くの方にプレイしてもらえるような仕掛けを考えていきたいと思います。

※1 App Store、2024年11月20日時点のランキングデータに基づく
※2 App Store、2024年12月7日時点のランキングデータに基づく

――どうして、タイや台湾で好調なのでしょう?

タイ、台湾は「LINE FRIENDS」のキャラクターの人気が日本以上に高くて、「LINE レンジャー」も非常にヒットしている国です。その流れで「レンジャー」を冠している本作にも、すんなり興味を持ってもらえたのかなと思います。「LINE レンジャー」内でも告知してもらっていますし、親和性の高いユーザーに認知が広がりやすかったようですね。

キャラクターたちがバトルや冒険を進めるゲーム画面のコラージュ。戦闘シーンやキャラクターのステータスが詳細に表示されている。

海外ユーザー向けに多言語対応

――グローバルでのプロモーション施策も下平さんたちがハンドリングしているのですか。

世界共通のタイトル連携施策などは日本の事業部で決めることが多いのですが、各国でのマーケティングプランは現地事業部が担当しています。

――リリースに至るまで、特に大変だったことは?

やはり多言語対応ですね。今回は5カ国同時リリースだったので、UIや文言の整合性を細かくチェックして、ユーザーに不満が出ないようにするための調整がすごく大変でした。でもそのおかげで、LINE GAMEらしいクオリティーの高さで、サービスを提供できていると思います。

――海外の開発会社や各国の事業部とコミュニケーションを重ねて?

そうですね。今は自動翻訳を活用できますが、通訳を入れたZoom会議なども多くて、やはり大変でした。ただ、日本だけでなく各国のユーザーのニーズを知る機会にもなるので、私としてはすごく視野が広がりましたね。よりコミュニケーションの密度を高めて、各国のユーザーニーズに、さらに応えて行けるようにしていきたいですね。

"おまレン"をいろんな形で楽しんで

――最後に読者のみなさんにメッセージをお願いします。

「LINE おまかせレンジャー」は、本当におまかせでスキマ時間に楽しめるゲームです。ぜひ一度プレイして、感想を聞かせてもらえたらうれしいです。また、他のアプリやサービスを使いながらゲームを進められますので、たとえば、「LINE レンジャー」をプレイして、また「LINE おまかせレンジャー」に戻ってくる、みたいな遊び方もできます。「LINE おまかせレンジャー」略して"おまレン"を、ぜひ、いろんな形で遊んでみてください。

今後もアップデートや大型コラボなど、みなさんに驚いてもらったり、楽しんでもらえるような企画を考えていきますので、ご期待ください。

黒い服を着た男性が、明るい室内の廊下で穏やかな表情で立っている。背景に白いパーティションが見える。

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取材日:2024年12月10日 取材・執筆:LINEヤフー社内広報編集部
※本記事の内容は取材日時点のものです

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