助け合いの世界をアートでつなぐ  Yahoo!知恵袋 20周年

サービス
青い背景に「Thanks」と書かれた吹き出しを持つ手が描かれています。助け合いの世界を象徴しています。

わからないことに遭遇したり、答えに迷ったりしたら気軽に相談できるQ&Aサービス、Yahoo!知恵袋(以下、知恵袋)は今年20周年を迎えました。
今、あらためて、知恵袋とはどういうサービスなのか、20年間の進化や、これからチャレンジしたいこと、そして、ユーザーのみなさんへの感謝を込めた20周年特別企画について、サービスの責任者と企画担当者に聞きました。

知恵袋20年の変遷とチャレンジ

――知恵袋は今年20周年ですね。この20年間の変遷、これからめざす先をおしえてください。

黄色いシャツのイラストの男性に「責任者」と書かれています。

知恵袋は、疑問に思うことを質問したり、回答したりして、ユーザー同士が知恵や知識を教え、分かち合うサービスとして20年前に誕生しました。デバイスや機能面では、PCウェブから、スマホウェブ、アプリ、生成AIと、その時代の最新技術に対応してきましたが、Q&Aサービスというサービスの軸は20年前から変わっていません。

今年9月には、みんなの知恵袋(※)をリリースしました。これは、過去20年の知恵袋データの中から似たような質問に対するベストアンサーを集め、それらを参考に生成AIが回答を生成するというものです。ただ生成AIを使うのではなく、ユーザーのみなさんが過去に回答してくれた知恵とテクノロジーをかけ合わせることにこだわりました。

AI回答機能を紹介するイラストです。知恵袋の知識を活用したAIの回答が強調されています。

回答のつかない質問を減らすために、生成AIを用いたAI回答機能を提供

今までの知恵袋とこれからの知恵袋の違いを示すイラストです。AIが回答を提供する未来を描いています。

質問によっては回答がつかない場合もありますので、詳しくは「みんなの知恵袋AI」サイトをご覧ください

――生成AIの導入に、20年前からのベストアンサー、つまりユーザーのみなさんの知恵の蓄積が活かされているのですね。

黄色いシャツのイラストの男性に「責任者」と書かれています。

はい。今後もAIや最新テクノロジーとはうまくつきあっていきたいと考えていますが、知恵袋のようなUGC(User Generated Content)サービスは、ユーザーに質問や回答をしていただけないとコンテンツが成立しません。ですから、いかにユーザーのみなさんに参加をしていただけるか、という基本のところが私たちにとって最大の課題です。

知恵袋の利用ユーザーは非常に多いのですが、そのうち質問や回答をしてくださるのは一部のユーザーに留まっています。ですので、質問や回答を投稿してみようと行動してくれるユーザー数をさらに伸ばしていきたいと考えています。
たとえば、弁護士や医師のように免許が必要な専門家ではなくても、近くのお店情報や、電化製品の使用経験といった、誰もが回答者となれる分野を持っています。こうしたユーザーのポテンシャルをどのように活用していけるかを、今後は人とテクノロジーの力でチャレンジしていきたいです。

―サービスにとって、ターニングポイントはありましたか?

長い髪の女性のイラストに「企画担当」と書かれています。

Q&Aサービスである知恵袋は、そのシンプルさから、多くの方にご利用いただいてきました。
ただ、生成AIが一気に台頭してきたときに、「人間じゃなくても手軽に答えられるのであれば、もう知恵袋はいらないんじゃないか」というムードも一瞬漂ったと感じています。それほど生成AIの台頭のインパクトは大きかったからです。
ですが、「人間の答えを求めている人もたくさんいるはず。生成AIの良いところと共存していこう」、という方向性に舵を切りました。

黄色いシャツのイラストの男性に「責任者」と書かれています。

そのような意味では、ターニングポイントは生成AIの登場だったと思います。これからも、人と人とのコミュニケーションを基軸にしながら、AIともうまく共存していきたいです。

ユーザーへの感謝をアートで表現

――20周年特集「知恵コインで20周年記念アートを完成させよう!」に込めた思いをおしえてください。

長い髪の女性のイラストに「企画担当」と書かれています。

私自身、知恵袋は知名度がかなり高いサービスだと感じているのですが、近年はなかなか目新しい企画や見せ方ができていないなと課題を感じていました。
そこで、知恵袋に着任した当初、何か良いアイデアが出てこないかなとワーキンググループをつくって、サービスの課題や魅力、これからどうしていくべきか、など議論を重ねました。その中で、「来年20周年だから、なにか特別なことをやりたいね」という意見がメンバーから出てきました。

メンバーからのアンケートや、ワーキンググループでの話し合いで案を募り、その中からいくつかの案を組み合わせてできたのが、「知恵コインで20周年記念アートを完成させよう!」(※)という企画です。

ヤフー知恵袋の20周年を祝うイラストです。キャラクターたちが賑やかに登場し、記念アートの完成を呼びかけています。

知恵コインで20周年記念アートを完成させよう!

長い髪の女性のイラストに「企画担当」と書かれています。

この企画で一番伝えたいのはこの20年間を支えてくれたユーザーのみなさんへの感謝の気持ちです。
ユーザーのみなさんがこの20年間の活動を通して得た知恵コインをアートの形で表現し、その知恵コインを寄付という形で世の中の役に立てたい、というメッセージを込めました。アートが完成したら、LINEヤフーからNPO団体に寄付させていただく予定です。

人間の知恵とテクノロジーで、いかに掘り出し、出合わせられるか

―――あらためて、知恵袋とはどういう存在、サービスだと思いますか?

黄色いシャツのイラストの男性に「責任者」と書かれています。

知恵袋がもう20年続いていることが一つの答えかもしれません。常にユーザーの横にいるサービスだと考えています。
Q&Aサービスといっても、必ずしもQ(質問)とA(回答)があるわけではなく、「話を聞いてもらいたい」「自分はこう思うけれどもどう思うか」、といった問いに対しても、ユーザー同士が支え合う場となっています。

長い髪の女性のイラストに「企画担当」と書かれています。

たとえば、TikTokやXでも疑問や悩みを検索することはあると思いますが、どんどん新しい情報に上書きされて流れていってしまいますよね。その点、知恵袋は新しい情報とともに20年間分の疑問や悩みがたくさんアーカイブされていて、いつでも振り返ることができます。ここが他のSNSとは異なります。

―――そういったアーカイブ機能はユーザーに対してどのような価値をもたらしているのでしょうか?

長い髪の女性のイラストに「企画担当」と書かれています。

たとえば、今、10代のユーザーが恋愛に悩んで知恵袋を見ると、そこには10年前の10代も同じようなことに悩んでいる投稿があったりします。それを見ると、「今も、昔も、みんな悩んでいたんだ」、と安心することがあるかもしれません。
学生、恋愛、子育てといった、人生のライフイベントに対して、10年分、20年分の人の知恵が蓄積されているのです。

また、ユーザーからの口コミで、「長く活動しているアイドルグループが10年前はどういう状況だったか知りたいとき、知恵袋には情報が蓄積されているから、推し活にすごく役立っている」というのを見つけて、なるほどと思ったこともあります。

黄色いシャツのイラストの男性に「責任者」と書かれています。

20年分の豊富な情報・データがあるので、今後はいかにして掘り出し、タイミングよく出合わせることができるかがポイントです。

新しいユーザーを増やすために

―――今後のチャレンジはなんでしょうか? 意気込みを聞かせてください。

黄色いシャツのイラストの男性に「責任者」と書かれています。

現在、知恵袋はGoogleやYahoo!検索からの流入がほとんどです。若い世代はTikTokやインスタグラムで検索をしているため、アプリ起点なども取り込んで、ウェブ検索起点への依存を減らす必要があります。実際、アプリユーザーの方が、質問・回答ともにアクティブに活動してくださっていますので、アプリ起点で利用いただけるユーザーを増やしていきたいと考えています。

20年間変わらずに提供してきたサービスの軸は大切にしながら、現状に満足せず、AIなどの技術を取り入れて、より使いやすく、ユーザーにとって身近なサービスを目指していきたいと思っています。

長い髪の女性のイラストに「企画担当」と書かれています。

これほどユーザーのみなさんに支えられているサービスはあまりなく、知恵袋はユーザーの存在なくして成り立ちません。ユーザーのみなさんには感謝しかありません。
ですから、長年、知恵袋をヘビーユーザーとして使ってくださっている方にも、閲覧したことはあっても「投稿はハードルが高いな」と感じている方にも、もっと気軽に使ってもらえるようなチャレンジを積極的に行っていきたいと思います。

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取材日:2024年10月24日 ※本記事の内容は取材日時点のものです。LINEヤフー株式会社の社内広報に掲載した記事を一部修正し掲載しています。

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