「はずさないギフトが贈れる」を目指して。「LINEギフト」のサービス作りにかける想い

サービス
4人のメンバーが「はずさないギフト」に関するメッセージと共に並んでいる。

「LINE」アプリのトーク上で気軽にギフトが贈れる「LINEギフト」。前回の記事では、事業部メンバーおすすめのクリスマス・年末年始にぴったりの商品を紹介しました。
LINEギフトをユーザーに使ってもらうためにどんな工夫をしているのか、どんなこだわりを持ってサービス作りに励んでいるのか。今回はプロダクト企画に携わるメンバーに、彼らのサービスに対する想い、LINEギフトで働く魅力を聞いてきました。

メガネをかけた女性が、何かを考えながら話している。
岩松 しのぶ(いわまつ しのぶ)
広告代理店、出版社などでウェブサービス運営を経験後、2017年入社。「LINE NEWS」のサービス企画職などを経て、2023年よりLINEギフトのプロダクト企画部部長。
ストライプのトップスの女性が、手を顎に当てている。
Kang Jisun(カン ジソン)
ウェブ制作会社やゲーム業界などでウェブ企画を経験後、2016年入社。シーズナルイベントの特集や販促施策を担うプロダクト企画1チームのリーダー。
メガネをかけた男性が、リラックスした表情で座っている。
稲生 俊宏(いなお としひろ)
開発会社や事業会社などでソフトウェアエンジニア、事業立ち上げなどを経験後、2021年入社。ギフト体験を向上させる機能開発を担うプロダクト企画2チームのリーダー。
黒いジャケットを着た女性が、真剣な表情で話している。
宮澤 麗(みやざわ れい)
システム会社で金融系システムの開発・保守運用などを経験後、2018年入社。LINEギフトの売り場づくりを担うプロダクト企画3チームのリーダー。

プロダクト企画部の仕事とミッション

――プロダクト企画部の主な業務や、大切にしていることを教えてください。

岩松:
私たちはLINEギフトのエンジン部分、サービスそのものをつくる部分を主に担当しています。2015年から始まった、LINEの中では歴史の長いサービスの1つなので、基本的な機能はそろっています。一方、そのひとつひとつの機能がうまくつながっているか、LINEのほかのサービスとうまく連携できているか、ページ内の見え方はこれが最善か...と掘り下げて見ていくと、まだまだ改善の余地はあると思っています。
サービスを改善し、新しい体験を提供するためにどんな手順で、何をすべきかを考えて形にしていく、いわゆる「企画」の仕事をしているのが私たちの組織です。部のメンバーは約10名。メンバー総力戦で頑張っています。昔からあるサービスですが、ここ数年で入ってきたメンバーが過半数で、組織自体は若いというところが特徴ですね。

私たちのサービスは、LINEでのコミュニケーションがきっかけで「この人にギフトを贈ろうかな」と思って使ってくださるユーザーがほとんどですので、ユーザーがギフトを贈りたいと思った瞬間を「逃さない」ことがすごく大事だよねと話をしています。
「逃さない」ってどういうことかと言うと、ユーザーがギフトを贈りたい、気持ちを伝えたいと思った瞬間に、「あ、LINEギフトがあるじゃん」と一番に思い出してもらうことです。ギフトを贈ったりもらったりする1回1回のシーンで、嬉しい、思い出に残る、といった「心が動く体験」をしていただけているかがとても重要で、その1回1回のチャンスを逃さないようにサービスを磨いていくことを、日々意識しています。

売り場作りのこだわり

――1回1回の体験を特別なものにするために、具体的にどのような取り組みをされていますか?

宮澤:
たとえば、LINEギフトを開くとページ上段に、ギフトを贈るシーンやカテゴリ別のアイコンがあります。このアイコンをクリックした先では、ギフトを探す人に応じてより商品と出会いやすくなるよう、贈る目的やeギフト・スイーツといったカテゴリで分かれた商品掲載ページを企画しました。
ギフトを贈るときって、カジュアルに「お疲れさま」や「ありがとう」を伝えたいときや、結婚祝いや出産祝いなどじっくり選んで絶対にはずしたくないものを贈りたいときなど、さまざまなシチュエーションがありますよね。また、贈る目的やカテゴリ次第で優先する要素が異なるので、それらの要素に合わせて柔軟にページを構成できるような管理機能もあわせて作りました。

その際、ギフトを選ぶ側の人も「どんなものがいいかな、喜んでくれるかな」とわくわくした気持ちになれるように、デザインの自由度を高めてリッチなページを実現できるようにすることも心がけました。 LINEギフトの中には、関係者が管理機能を使って作成・編成している画面がいくつもあります。作業者にとって、できるだけシンプルで汎用的な管理機能でありつつ、シチュエーションにあわせて、ユーザーの気持ちやテンションに寄り添った特集ページが作成できるような、柔軟性をもった機能づくりに力を入れています。

LINEギフトのカテゴリ選択画面と出産祝いのギフト紹介。

カン:
同じ機能を使って、クリスマスやバレンタインなどのシーズナルイベントやモーメントに合わせた、特集ページも作成しています。
世の中的にも盛り上がりますし、イベントの雰囲気を楽しみたいという方も多いと思うので、ユーザーが特集ページを見ただけでわくわくするような、見た目の華やかさを重視しているのはもちろん、クリスマス限定商品やその年のベストセラー商品を前面に出して、そのイベントの「らしさ」が最大限に伝わるよう工夫しています。
また、たくさんのユーザーがよりシーズナルイベントを楽しんでいただけるよう、クーポンをプレゼントしたりと販促にも力を入れています。

LINEギフトのクリスマスセール広告、商品と割引情報が表示。

LINEギフトの便利な機能と開発背景

――続いて、ギフトを贈る際に役立つLINEギフトの便利な機能と、機能が生まれた背景やこだわりなどを教えてください。

1)もらった人が色や香りを選べる機能

稲生:
これは、たとえば化粧品や雑貨などで、贈り手の選んだ色や香りで商品を受け取るだけでなく、もらい手が自分の好みに合った色や香りに変更して商品を受け取れる機能です。この機能が生まれた背景には、ビューティー系の商品が増えてくる中で、色つきのリップや香りのあるものは相手の好みがわからないと贈りづらいというユーザーの声や、こういった悩みを解決する機能がほしいという出店ショップからのリクエストがありました。

そこで、ギフトをもらった人が最終的に色や香りを選べる仕組みにすると、贈る側も贈りやすいし、もらう側もさらに喜びが増すよねという話になり、今年の母の日の直前にリリースをしました。手渡しのギフトではできないLINEギフトならではの体験につなげられたと思います。そこから少しずつ機能の導入商品を増やし、現在はさらなる拡大に向けて、出店ショップやショップを担当しているセールスメンバーと日々検討しています。

ハンド美容液の商品ページ、香りの選択オプションが表示。

商品ページに「友だちが香りを変更できます」と記載がある商品を選び、「香りを選択」から香りを選び贈る。後からもらった人が香りを変更できる。

2)もらった人によるギフトレビュー

稲生:
LINEギフトのレビューは、買った人がレビューをする一般的なECサイトと違って、ギフトを「もらった人」が商品のレビューを投稿する仕組みになっています。どんなシーンや相手との関係性でもらったのか、どんな体験をしてどんな気持ちになったのか。「もらった人」の率直な感想が伝わるレビューは、贈る側の商品の選びやすさにつながっているのではと思います。

機能開発の際は、投稿のしやすさが大事だと考え、レビュー項目やページの見せ方などに関して企画メンバーで何度もブラッシュアップしてこだわり抜きました。実際、レビューの投稿が始まったのは今年の4月、投稿されたレビューを公開したのは9月なのですが、9月の時点ですでに約30万件もの投稿をいただいていました。「離れて住む娘から母の日にもらった」、「まさかもらえるとは思っていなかった」といった、贈り主との関係性も垣間見える、ほっこりする内容がとても多くて、私たちもすごく嬉しいです。

LINEギフトの評価システム、満足度やコメントが表示。

商品名の下の星マークをタップすると、商品のレビューが表示される。満足度のほかにもらったシーンや、もらった相手との関係性なども含まれている。

3)贈りたいものリスト

カン:
贈りたいものリストは、贈りたい商品や気になる商品を登録して見返せる、自分だけが閲覧できるリストです。この機能が生まれたきっかけは、去年の母の日を企画しているときでした。母の日って毎年1日だけですけど、母の日キャンペーンは当日の1カ月以上前から実施して、ユーザーにギフトを検討してもらっているんです。
でもみなさん母の日の1カ月前にギフトを贈ることはなかなかしないですよね。贈る側の立場に立った時に、いろいろな商品をチェックしてリストアップしておき、母の日当日に、その中から一番良いと思ったものを贈りたいだろうな...と考えて作った機能です。去年と今年の母の日・父の日のスポット実施を経て、今年の9月に恒久的な機能としてリリースしました。気になった商品を簡単に見返せるのでよりスムーズな商品選びのサポートになっていると思います。

ミスタードーナツのギフトチケットページ、お気に入り機能が強調。

商品ページのハートボタンから、「ほしいものリスト」と「贈りたいものリスト」のどちらに登録するか選択できる。ふたつのリストは、マイページの「お気に入り」から閲覧・編集が可能。

4)メッセージカード

――ギフトを送信する時に送れるメッセージカードもすてきですよね。商品はまだ手元に届いてないけれど、カードで先に気持ちが届くというのが、すごく良いなと思います。

カン:
そうですね。メッセージカードはサービスの開始初期からある機能です。最初はもっとシンプルなデザインが多かったのですが、より贈り手の気持ちが伝わるメッセージカードにするため、クリエイターズスタンプも導入するようになりました。
ヨッシースタンプのキャラクターが「ほら、うけとれ」と言いながらバレンタインの義理チョコを投げているカードがあったりして(笑)。そんなギャグっぽいものが好きな方もいれば、シンプルなデザインが好きな方もいるので、いろいろなギフトシーンや贈る相手との関係性に合わせて使いやすくするために徐々に増やしていき、今では約370種類あります。

かわいらしいキャラクターたちが贈り物やメッセージを表現。

静止画、アニメーション、手持ちの写真や動画で作れるものなど約370種。クリスマスやバレンタインでは限定メッセージカードも登場。

カン:
自分のフォルダに入っている写真や動画を使ってメッセージカードの作成もできます。お母さんと一緒に撮った写真で作ったメッセージカードを母の日のギフトと一緒に贈ったり、お子さんがいる方は、おじいちゃん、おばあちゃんに子どもの動画つきメッセージカードをギフトと一緒に贈ったりといった使われ方をしているようです。

稲生:
あと、最近メッセージカードを贈るとトークルームの背景にアニメーションが表示される機能もリリースしました。これはまさにLINEならではの機能だと思っています。より感情も伝わりますし、サプライズ感も出ますよね。

岩松:
こういった「あなたへの気持ちのこもったギフトだよ」というのが伝わるための仕掛けや演出は、関係者の方々に協力していただきながら、細部にまでこだわって企画しています。

LINEギフトのこれから

――これから力を入れていきたいことや、LINEギフトで実現したいことを教えてください。

宮澤:
LINEギフトはカジュアルギフトを贈るものというイメージがあるかもしれませんが、この数年でどんどん商品の幅が広がり、定番のeギフトからビューティー系のギフトなど、品ぞろえが充実してきています。ですので、今後はカジュアルなギフトだけではなく、例えば友人の結婚・出産のお祝いなどのフォーマルなシーンに贈るような"ちょっと特別なギフト"も、LINEギフトで選んでもらえる世界観をつくっていきたいです。

もう1つは、LINEギフトが一番利用されているシーンが誕生日なのですが、「何を贈ったらいいかわからない」というユーザーも中にはいらっしゃいます。「相手のほしいものがわかり、はずさないギフトを選べる」というのがLINEギフトの一番の価値だと思っているので、誕生日というシーンにおいて、それを実現できるサービスにしていきたいなと思っています。そのために、ギフトを選ぶ売り場づくりはこれからもこだわっていきたいです。

カン:
私はこれから新たな領域にもチャレンジすることになったのですが、それがマイページです。 一般的なECサイトだと、マイページにある情報は購入した履歴や、閲覧履歴などの機能的なものが中心だと思うのですが、LINEギフトのマイページでは、機能面もしっかり押さえつつ、例えば過去にもらったギフトを眺めながら、その時の相手とのやりとりも見られて思い出を振り返れるような、そんなマイページを実現できないかと考えています。デザイナーの方々と協働し、まだ構想途中ではありますが、他にはないLINEギフトならではの、ユーザーの心が動くようなページを作っていきたいですね。

二人の女性がテーブルで笑顔を見せている。

稲生:
私が担当している領域として、この数年で取扱商品数がものすごく増えているので、商品の探しやすさ、選びやすさの改善に注力していこうと思っています。
その他にもやりたいことがたくさんあるのですが、やりたいことに対するスピード感は、自分たちの期待値にまだまだ足りていないのが現状です。今後、しっかりとした体制を作って効率を上げていくことも、より良いサービスを提供していくために大事なことだと思っています。

岩松:
プロダクト全体感でいうと、LINEギフトは、LINEアプリ上で商品を贈って、お金の決済もして、メッセージも送って...と、ユーザーが行うアクションの種類も数も豊富で、実は裏側がとても複雑なサービスです。その複雑なものをいかにトラブルなく安定稼働させるかがまず大事だと思っています。 それから、今ある便利な機能をよりシームレスにつなげていくことにもこだわりたいですね。ユーザーがLINEギフトに来たら迷うことなく良い商品に出会えて、スムーズに購入でき、相手との関係性やシーンに合ったメッセージカードをすぐに贈れる...といった一連の流れに気持ちよく乗れるよう、ユーザーの体験をリデザインすることもやっていきたいと思っています。

組織の話でいうと、LINEギフトの事業部メンバーは「LINEギフトを良くしていきたい」と、サービスに対する愛を持っている人が多いと感じます。先にお話した通り、サービスの裏側はだいぶ複雑で、毎日さまざまな学びや発見、苦労も多いのですが、各自がそれぞれの持ち場で頑張っているので「私も頑張ろう」と良い刺激をもらえています。

今後さらに成長していくためには、それぞれの持ち場をうまくつなぐ情報連携の動きや、単発の仕事を再現性の高い仕事に転換していき、効率性を高める動きなども欠かせません。そういった意味で、「自分もLINEギフトの素地を作る一員になるぞ」「チームで勝つぞ」という気持ちで関わってくれる人が増えるといいなと考えています。私自身、LINEギフトの未来を作っていくことをとても楽しみに思っています。

メガネをかけた男女が会議で話している。

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取材日:2023年11月16日
※本記事の内容は取材日時点のものです

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