新卒4年目でテックリードに
。信頼を積み重ね、AIエー
ジェント開発をけん引する
新卒4年目でテックリードに。
信頼を積み重ね、AIエージェント開発をけん引する
高島 空良(たかしま そら) 2023年入社
ヤフー(現LINEヤフー)にプラットフォームエンジニアとして新卒入社。「Yahoo!検索」の店舗・スポット情報掲出の精度・品質改善に従事したのち、3年目から「Agent i」ローカル領域の新機能開発や品質改善を担当。実開発に加え、バックエンドにおけるテックリードとしてチームの技術的サポートも行う。
※本記事は2026年9月に取材したものです。サービス名称や所属は取材当時の内容です。
学生時代は画像認識や大規模事前学習といった機械学習系の研究に取り組んでいました。研究職に進む選択肢もありましたが、インターンシップなどを経験するうちに「研究の知見を生かしながら、プロダクト開発に携わりたい」という思いが増していきました。
そして「せっかくものづくりに関わるなら、多くの人々に届くような影響力の大きいサービスを手がけたい」と考えるようになりました。その中でエンジニアとして高いパフォーマンスを発揮し続けるために、開発に集中でき、エンジニアの成長への支援がある環境も重視して就職活動をしていました。
大学の産学連携枠で紹介されていた、旧ヤフーのサマーインターンシップに参加したことがきっかけです。惹かれた理由は、国内トップレベルのトラフィックや、多様かつ膨大なデータを保有している点でした。
インターンシップでは、当時のメンター社員をはじめ、チームの方々が温かく迎えてくれたことが印象に残っています。学生だった自分の発想は未熟なものばかりだったと思うのですが、決して頭ごなしに否定せず、「まずはやってみよう」と尊重してくれる文化がありました。
期間中の開発体験も刺激的でしたね。当時まだプロダクトに組み込まれていなかったTransformerベースのDNN特徴量を試す機会がありました。わずか2週間という短い期間の中での挑戦でしたが、周囲のサポートもあり、当時最先端の技術を検証しながら成果を出すことができました。
さらに驚いたのは、そのインターンシップの成果をもとに、メンターが私との共著で論文を執筆し、対外発表を行うに至ったことです。「優秀なだけでなく、技術に真摯で、人として尊敬できるエンジニアたちと肩を並べて働きたい」と強く思い、入社を決めました。
「おでかけAIアシスタント」の開発に携わっています。LINEヤフーは日常のさまざまなシーンを支援するAIエージェントの開発に注力しているのですが、観光スポットや飲食店探しに特化して、ユーザーの要望に対して最適な回答や提案を行うのが「おでかけAIアシスタント」です。2025年に立ち上がったばかりのサービスで、スピード感を持って機能拡張を続けています。
その中で、私はバックエンド開発のテックリードを務めています。自分自身も手を動かして案件の設計・実装を進めながら、複数の案件で他のメンバーの開発をリード・サポートするほか、「おでかけAIアシスタント」の品質分析や、応答品質を高めるための改善策の検討にも関わっています。
実際の開発はかなり泥臭く、試行錯誤の連続です。AIが期待通りの回答を返さないときに、その原因がどこにあるのかを探り、仮説を立てて改善策を考え、検証する。必要であれば、モデルの改良や周辺システムの改修、他領域のサービスやAIエージェントとの連携など領域を広く跨いで手を入れてく。学生時代の研究で培った「仮説を立て、検証を繰り返す」思考プロセスは、今のAIエージェント開発にも生きていますね。
また、年齢や経験年数を問わず役割が任され、若手でも大きな裁量を持って挑戦できる環境があります。サービス規模やトラフィックが大きく、社員も多い会社ですが、「より良い方法があるのでは?」「ユーザーのためにこれが必要では?」と能動的に発信すれば、「いいね。任せるから進めてみて」と背中を押してもらえます。もちろん、任せてもらうためには、日々の仕事で実績を積み重ね、周囲から信頼を得ることも必要です。そうした信頼を土台に、年次に関係なく重要な役割に挑戦できる文化があります。
これまでのキャリアを振り返ると、大きく3つの転機がありました。
1つ目は、入社1年目、配属から約3カ月後に担当した「飲食店の口コミ要約機能」の開発です。 膨大な口コミを要約して店舗説明文を生成する施策で、OpenAI APIを活用した、チームにとって新しい取り組みでした。 いわばファーストペンギンとして、外部LLMの扱い方やプロンプトによる精度チューニングの勘所を模索しながら開発を進めました。
特に鍛えられたのは、「生成テキストの品質をどう定量的に評価するか」という評価指標の設計です。品質を評価する観点の洗い出しや計測方法の策定、改善プロセスの構築などを担いました。この難題に1年目で向き合えたことは、現在の仕事の土台になっています。社内表彰もいただき、エンジニアとして最初の大きな成功体験となりました。
2つ目は、3年目に約半年間かけて、設計からリリースまでを一任された「拠点リスト検索における深層学習モデルの構築と本番導入」です。学生時代の研究を通じて、モデルの学習やファインチューニングの知識はありましたが、いざ大規模な本番システムに組み込むとなると、研究レベルの知識だけでは太刀打ちできませんでした。
四苦八苦しましたが、社内に丁寧に整備されている膨大な資料を読み込み、小さく検証を繰り返して挙動を確かめるという泥臭い作業を徹底しました。上司や同僚とも密に連携し、粘り強く課題を一つひとつクリアしていった結果、検索結果の表示数やCTRも改善し、エンジニアとしての自信に繋がりました。システム全体の流れや利用技術の勘所を身につけられたことも、現在の仕事につながっています。
3つ目は、現在携わっている「おでかけAIアシスタント」です。これまでに培った社内システムに関する知識やAI技術、コーディングエージェントの活用経験を総合的に生かせています。
加えて、「テックリードとしてチーム全体のアウトプットをどう最大化するか」を考えるようになったのは大きな変化です。自身が開発者として手を動かし成果を出すだけではなく、チーム全体の成果を高めるための動き方を学べていることが、現在進行形の大きな成長だと感じています。
AI領域は変化が激しいため、情報収集や学習そのものにもAIをフル活用しています。たとえば、SNSなどで注目されている論文やテックブログを見つけたら、まずNotebookLMなどのツールに読み込ませて要点を抽出します。そのうえで本当に必要な部分だけ原文を精読するなど、インプットにかかる時間をAIで大幅に圧縮しています。
また、社内の制度や文化も自己研鑽を大きく後押ししています。所属部署では月に1回、「DevDay」という取り組みを実施しています。業務との直接的な関連を問わず、各自が興味を持った技術を調査・検証し、短いLTで知見を共有する場です。私はこの機会に、AIを使って「あったらユーザーに喜ばれそうな機能」のモックを作り、チームに共有しました。そのアイデアは実際に案件化され、PoCを経て機能としてリリースされています。 新しい技術を試すだけで終わらず、実際のプロダクトへつなげられる点に、この取り組みの価値を感じています。
さらに、コーディングエージェントを試す一環としてKaggleにも挑戦し、初めて本格的に参加したコンペティションで銀メダルを獲得しました。 LINEヤフーにはKaggleのメダル獲得に応じた報奨金制度や、社内有識者による勉強会などがあり、エンジニアの技術的な探究を後押しする環境があります。
魅力の一つは、AI技術の進化をプロダクトへ素早く取り入れられることです。技術の進歩によって実現できる機能が次々と広がるなか、最新技術に触れながら、良いアイデアをスピード感を持って形にできます。社内のさまざまなサービスと連携し、利用可能なデータを活用しながら、新しい価値を生み出せる機会が多いこともおもしろさですね。
チームではAIDD(AI-Driven Development、AI駆動開発)の取り組みを積極的に進めており、要件整理からモックや仕様書の作成、開発、テストまで、一連の工程でAIを活用しています。プロダクトマネージャー(PM) 、デザイナー、フロントエンド・バックエンドエンジニアなど、多職種の関係者が集まり、複数のモックやPoCを実際に見ながら意見を出し合い、数時間から数日単位で修正を重ねます。実際に動くものを共通認識の土台にできるため、意思決定や合意形成を素早く進められます。
一方で、技術の進化を追い続けることや、将来の変化にも対応できる柔軟な設計には難しさがあります。 AIが生成する回答の品質をどう評価するかも簡単ではありません。難易度は高いですが、そうした課題に向き合うこと自体が、エンジニアとしての成長につながっていると感じます。
役割の面でも、開発者として手を動かすだけでなく、プロダクトを前に進めるための判断に関わる機会が増えています。最近では、「プロダクトの望ましい状態とは何か」「それをどう測るのか」「目標の実現に向けて、どのような案件に取り組むべきか」と考える段階にも、関わっています。まだ難しさを感じる部分もありますが、積極的に意見を出しながら挑戦しているところです。
こうした挑戦ができる背景には、お互いの専門性を尊重し、年次や役職に関係なく相談できるチームの雰囲気があります。若手の意見にもきちんと耳を傾けてもらえますし、手を挙げれば周囲がしっかりサポートしてくれます。
まず、裁量を生かして能動的に動きたいという熱意のある方です。 年次に関係なく良い意見は積極的に採用される文化があるため 、自ら動ける人ほど成長の機会を得られると思います。
エンジニアとしての資質で言えば、新しい技術への知的好奇心が強く、自ら手を動かして試すことが好きな方ですね。
そしてもう一つは、データ活用への探究心です。LINEヤフーには多様な事業領域があり、利用可能なデータを活用してプロダクト開発に取り組める環境があります。 そうした環境を生かして、 「世の中をもっと便利にしたい」「今までにないおもしろいプロダクトを作りたい」と考えられる方にとっては、とても恵まれた環境だと思います。
私自身、新卒でこの会社を選んで本当に良かったと実感しています。高い技術力と温かい人柄を兼ね備えた先輩方に囲まれ、若手のうちから多くの経験を積めます。
また、AIの普及によって、エンジニアの仕事の進め方は変わりつつあります。今後、AIをパートナーとする開発が広がるなかで、「どのような体験をつくるべきかという理想像を定める力」「アーキテクチャ全体を設計する力」「AIが生成した成果物の正しさや応答品質を適切に評価・担保する力」といった、本質的な判断力がより重要になると思います。LINEヤフーには、そうした力を実践のなかで磨ける環境があります。
技術を突き詰めたい方、そして技術の力で社会にインパクトを届けたい方と、一緒に挑戦できることを楽しみにしています。