オーディションは「受けるもの」から、「関われるもの」へ。
応募者だけでなく、ファンも選考に参加し、「推し」がデビュー前から生まれるーー。そんな新しいオーディションが、LINE上で始まっています。
LINEヤフーは、「LINE公式アカウント」を活用し、応募から審査、ファン参加型の投票、さらには収益化までをLINE上で完結できる仕組みをつくりました。
応募者・事業者・ファンの三者がLINEでつながることで、運営の効率化だけでなく、これまでにない「応援体験」が生まれています。
第一弾パートナーとして、この取り組みに挑んだのがホリプロ。長年続くオーディションに、どんな変化が起きたのでしょうか?
LINEヤフーの宮本と、第47回ホリプロタレントスカウトキャラバン「Horipro Vocal Scout Caravan」実行委員長・松永さんに、背景と手応え、そしてこれからの展望を聞きました。


松永さん:
従来のオーディション「ホリプロタレントスカウトキャラバン」は、「原石」を見つけ、育成し、プロモーションするスタイルでした。
一方、今回の「Horipro Vocal Scout Caravan」は、「さあ、ぜんぶ、声に変えよう。」をコンセプトに、初の男性ボーカル特化型オーディションです。
これまでと大きく違うのは、デビュー後ではなく、選考段階からファンとつながることを重視した点です。
そのため、選考過程でどれだけ応援してくれる人を巻き込み、ファンダムを形成できるかが重要だと考えていました。
松永さん:
運営の負担が大きかったことですね。数千人規模の応募を、手作業で確認・評価していました。また、ファンと継続的につながる仕組みがなかったことも課題でした。
宮本:
エンタメ業界には先進的な側面がある一方で、デジタル化の余地も大きいと感じています。そのため、業務を効率化するDXと、体験価値を高めるDXの両立が必要です。
そこで、「LINE公式アカウント」や「LINEミニアプリ」を活用し、情報管理の効率化や運用負荷の軽減を図りながら、オーディション運営ができる仕組みを構想しました。
さらに、LINEを通じて応募ハードルを下げることで、応募者の拡大とオーディションの活性化、ファンの熱量を最大化できるのではと考えました。
宮本:
最大の特徴は、応募から審査、ファン参加施策までをLINE上で一貫して完結できる点です。応募者はLINEから簡単にエントリーでき、主催者(事業者)は専用の管理画面でデータを一元管理できます。
松永さん:
実際に運用してみて、一番実感したのはそのスピードでした。これまで手間がかかっていた作業が大幅に効率化され、作業時間は体感で約10分の1になっています。
松永さん:
はい。それ以上に大きいのは、時間的な余裕が生まれたことです。これまでは作業に追われていましたが、負担が減ったことで、よりクリエイティブな業務に集中できるようになりました。
宮本:
まさにそこを重視していました。オーディションでは本来、「応募者のケア」や「コンテンツづくり」、そして「育成」が重要です。そうした本質的な部分にしっかり時間を使えるようになったのは、大きな変化だと思います。
宮本:
LINEは日常的に使われているため、応募のハードルは大きく下がったと考えています。会員登録が不要で、そのまま応募できる点も特徴です。
松永さん:
実際、応募数は想定を大きく上回りました。男性かつ年齢を絞ったオーディションで、2,000人程度を見込んでいましたが、結果は約5,000人。LINEならではの効果を実感しています。
宮本:
ファンは候補者の情報をLINE上で手軽に受け取り、LINEミニアプリから候補者へ1日1回投票できる「投票機能」や、ガチャを回して獲得したギフトを候補者に送れる「ファンダム機能」を通してインタラクティブに参加できる仕組みとしました。
松永さん:
自分の応援が結果に影響する点は大きいですね。従来のオーディションとは体験の質がまったく異なり、「推しがい」というか、没入感が大きく変わったと感じました。
「応援すれば結果が動く」という実感があることで、参加の仕方そのものが変わったと思います。
松永さん:
非常に大きな反響がありました。今回のオーディションは短期間の実施にもかかわらず、約5万票の投票が集まり、ファンの熱量の高さを実感しました。
宮本:
LINEは会員登録なしで参加でき、気軽に関われることから、ファンが増えやすい傾向が見られました。
松永さん:
これまでのオーディションは比較的クローズドに行われていましたが、今回は選考段階からファンが関われるようになりました。その結果、デビュー前からファンがいる状態をつくれるようになっています。
加えて、関係性の「深さ」も変わったと感じています。LINEは1人1アカウントに近いため、責任を持って関わる意識が生まれやすく、応援の熱量も高まりました。
松永さん:
そうですね。広がりもありますが、それ以上にコアなファンが生まれやすいと感じています。オーディションの過程から関わることで、「一緒に成長を見守っている」感覚も生まれたのだと思います。
松永さん:
一緒に進めてくださった熱量が印象的でした。
単なるパートナーではなく、課題にしっかり向き合いながら伴走していただいていると感じましたね。それが開発機能の質やコミュニケーションのスピードにも表れていたと思います。
宮本:
伝統あるオーディションに携わることに大きなプレッシャーもありましたが、新しい形を実現するために、課題を一つひとつ丁寧にうかがいながら進めてきました。
結果として、プロジェクト全体としても深く関わりながら、価値を磨いていけた手応えがあります。
松永さん:
募集段階から大きな手応えがありました。応募数は当初想定の約2.5倍に達し、ここまで集まるとは思っていませんでした。運営面も大きく改善され、社内でも「今後も続けていきたい」という声が上がっています。
宮本:
私たちも、若年層の間でのLINEの反応の良さを改めて実感しました。応募ハードルの低下による初動の伸びや、運営の効率化にも手応えを感じています。
今後は、デビュー後もファンが継続して応援してくれるかを見ていくことで、この取り組みの価値がより明確になっていくと考えています。
松永さん:
エンタメ業界は今、非常に速いスピードで変化しています。これまでのように「どこで露出するか」よりも、「誰とどうつながるか」が重要になっています。
その中で、1億人規模のユーザーを持つLINEと取り組む意義は大きいと感じています。今後も、本当に応援してくれるファンと向き合いながら、この変化に対応していきたいです。
宮本:
LINEはユーザーと深くつながれるプラットフォームです。メッセージや「LINEミニアプリ」などを組み合わせることで、今後もファンとの関係性を継続的に築いていくことができます。
今回の取り組みのように、ファンが参加し、関わりながら応援できる体験は、これからのエンターテインメントにおいて重要になっていくと考えています。まだ可能性は大きく、これからも挑戦を続けていきたいです。
第47回ホリプロタレントスカウトキャラバン「Horipro Vocal Scout Caravan」から誕生し、4月1日にメジャーデビューした「unløck(アンロック)」からコメントが届いています。
普段から使っているLINEだったからこそ、迷わずオーディションに応募することができました。あの手軽さがなかったら、挑戦していなかったかもしれません。
オーディション期間中も、さまざまな方から応援をいただいていることを実感し、「頑張ろう」という気持ちが強まりました。何より、責任感も一層大きくなりました。
デビューした今でも、その頃から応援してくださっているファンのみなさんがイベントに駆けつけてくださり、本当にうれしく思っています。日々成長している姿をお見せできるよう、これからも努力していきます。
そして必ず、ファンのみなさんを大きなステージへと連れていきます。
取材日:2026年3月12日
文・写真:LINEヤフー社内広報編集部
※本記事の内容は取材日時点のものです
