初恋も旅の思い出も。おばあちゃんの思い出を生成AIで実写化してみた

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教室のような場所で、シニアの女性と短髪の女性が並んで座り、スマートフォンを見ながら会話している。シニアの女性は白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツに淡いピンクのシャツを羽織っている。隣の女性はオレンジ色のTシャツを着ており、手にスマートフォンを持って操作している。2人とも笑顔で楽しそうな様子で、背景には黒板がある。左下に「LINEヤフー ストーリー」と書かれている。

写真に残っていない若い頃の思い出を、もし今の技術でもう一度見ることができたら...。

今回は、ライターの島影真奈美さんに寄稿いただき、吉本興業所属の芸人・おばあちゃんの記憶を辿りながら、生成AIを使って実写風に再現していきます。

生成された画像を見ながら「少し当時の雰囲気に似ているけれど、もっとこうだった」「全然違うかも」と会話を重ねるうちに、思い出の細部がどのように浮かび上がってくるのかを探ってみました。

記事の後半では、「画像生成のコツ」や「安心して楽しむためのポイント」もご紹介します。親子・孫世代でAIをもっと身近に感じられるヒントが見つかるかもしれません。

短髪でオレンジ色のワンピースを着た女性が、屋外の中庭のような場所で建物を指さして立っている。建物は白い外壁で複数の窓があり、学校や公共施設のような印象がある。中庭には緑の芝生と一部に枯れた草地が混ざり、右側には木製の花壇が並んでいる。女性は胸に名札を下げ、笑顔で建物を紹介しているように見える。

島影 真奈美(ライター/編集者)さん

介護や対話をテーマに幅広く執筆するライター・編集者。株式会社abaに所属し、NPO法人タダカヨ理事も務める。著書に『子育てとばして介護かよ』(KADOKAWA)がある。現場の声を丁寧にすくい取り、「おもしろい」の中に潜む社会の課題や人の思いを伝える記事に定評がある。近年は介護離職防止のアドバイザーとしても活動し、「介護技術で遊ぶ会」などユニークな取り組みも展開している。

ライターの島影真奈美と申します。
普段は介護や対話をテーマに取材や執筆をしていますが、今日は少し特別なテーマを携えて、吉本興業にお邪魔しています。
そのテーマとは「AIが世代を超えたコミュニケーションツールになるのではないか」ということです。

みなさんは、ご家族とどんなふうにコミュニケーションを取っていますか?
なかなかゆっくり話す機会がない、という方も多いかもしれません。
そんなときに思い出を語り合うのも素敵なコミュニケーションのひとつですよね。
昔のエピソードを話すと、「そうだったんだ」「初めて聞いたよ」と会話が広がることがあります。

もしそこにAIがあったらどうなるのでしょうか。
思い出を形にすることで、世代を超えて語り合うきっかけになるかもしれません。
お会いするのは、"おばあちゃん"という芸名で活動されている吉本所属の芸人さん。70代で芸人デビューし、高齢者ならではのユーモアあふれるネタを舞台で披露して注目を集めています。
今回は、おばあちゃんに若い頃の思い出を聞きながら、その場面を生成AIで一緒に再現していきます。
写真には残っていない、けれど心に鮮やかに刻まれている青春のひとこま。
いったいどのような記憶が語られるのでしょうか。

シニアの女性が教室のような部屋で立っている。白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織っている。両手で顔の横に軽く触れるような仕草をしており、穏やかな笑顔を浮かべている。後ろには白いホワイトボードがあり、左端に古い緑色の黒板が見えている。机の上には赤と青のペンが置かれている。

おばあちゃん(吉本興業所属芸人)

1947年2月12日生まれ、東京都国分寺市出身。
70代で芸人デビューという異色の経歴を持つピン芸人。芸名そのままに"おばあちゃん"として舞台に立ち、日常のあるあるをユーモアたっぷりに語るネタで注目を集めている。趣味は近場の温泉巡り。東京NSC24期生として芸人活動をスタートし、高齢者ならではの視点と人懐っこいキャラクターで観客を笑顔にしている。

芸人・おばあちゃんと挑戦! AIで思い出を再現する

シニアの女性と短髪の女性が並んで机に座り、会話している。シニアの女性は白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織っている。隣の女性はオレンジ色のTシャツを着ており、手にスマートフォンを持ちながら画面を指差して説明している。シニアの女性は相手の話を穏やかに聞いており、背景には古い黒板が見えている。
島影さんの写真

おばあちゃんは、生成AIを使ったことってありますか?

おばあちゃんの写真

以前、YouTubeの企画で使ったみたいなんだけど、どんなものだったかしらね。ほとんどスタッフにやってもらったからわからないのよ。でも、周りの芸人仲間や趣味の友達で使っている人は多いわ。

島影さんの写真

なるほど。今日は一緒に体験してみましょう。おばあちゃんの思い出をAIに描いてもらうんです。

おばあちゃんの写真

へぇ~、そんなことできるのね。どんなふうになるのか楽しみだわ。

島影さんの写真

LINEには「LINE AI」というサービスがあって、「LINE AI」上で話しかけると文章を考えてくれたり、画像を生成してくれたりするんですよ。誰でもスマホから気軽に試せるんです。

おばあちゃんの写真

私もLINE使っているわ。そんな機能があったなんて知らなかった。

オーストラリアでのホームステイの思い出

島影さんの写真

今回は私と一緒にLINE AI使っていきましょう!
ではさっそく、おばあちゃんの印象に残っている思い出を聞かせてください。

おばあちゃんの写真

そうねぇ、40歳くらいのときにオーストラリアへ1週間ほど行ったのが、とても楽しかったのよ。就職した後に大学に入り直して、そのときに仲良くなった同級生が誘ってくれたの。
ツアー旅行じゃなくて現地の人の家にホームステイしたから、観光客がいないような場所にたくさん連れていってもらってね。

島影さんの写真

すごくいい体験ですね。

おばあちゃんの写真

印象的だったのはホームステイ先に小学生の男の子。
その子がよく助けてくれたのよ。買い物に一緒に行ったときも、私がまごまごしていると「ここに何ドルを出して」って全部案内してくれて。とても頼もしかったわ。

シニアの女性が机に座り、隣の人に向かって話しかけている。白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織っている。左手で胸元に軽く触れながら、横を向いて穏やかに話している様子だ。右側にはオレンジ色の服を着た人物の腕が写っており、ペンを持って何かを書いている。背景には黒板がある。
島影さんの写真

小学生とは思えないくらいしっかりしていますね。

おばあちゃんの写真

当時10歳くらいだったと思うけど、とても大人びていたの。私はほとんど英語が喋れなかったけど、ジェスチャーで気持ちが通じたのも嬉しかった。

島影さんの写真

彼との思い出の中で、印象に残っていることはありますか?

おばあちゃんの写真

一緒に自然を見にいったのよね。いろいろな場所に連れて行ってもらったけど、あれはすごく良い場所だったわ。
雄大な大自然の中で、すごくリラックスできる場所でね、たしか馬もいて、触らせてもらったはず。あれはどこだったのかしらねえ。

島影さんの写真

その思い出をLINE AIに伝えて、実写化してもらいましょうか。私がおばあちゃんとコミュニケーションを取りながら文字を打っていきますね。では「思い出を画像にしてほしい」と打ってみます。

シニアの女性と短髪の女性が並んで机に座り、ノートパソコンの画面を一緒に見ている。シニアの女性は白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織っている。隣の女性はオレンジ色のTシャツを着ており、手に持ったタブレットかノートパソコンを指差しながら説明している。2人とも真剣な表情で画面を見つめている。背景には黒板が見えている。

あなたの思い出について、できるだけ詳しく教えてください。
例えば:どんな場所でしたか? 誰と一緒にいましたか? 何をしていましたか? どんな雰囲気や季節、時間帯でしたか?
詳しく教えていただくほど、イメージに近い絵を描けます! どうぞお聞かせください。

おばあちゃんの写真

あら、こんなことを聞いてくるのね。なんて言おうかしら。

島影さんの写真

全部一気に話すのは大変なので、こういうときはひとつずつAIに質問していってもらうといいと思います。

それでは順番に質問しますね。
1つめの質問です。その思い出の「場所」はどこですか?

おばあちゃんの写真

たしか、シドニーだったかしらね。

承知しました。その思い出には「誰」が一緒にいましたか?

手に持ったスマートフォンの画面に「LINE AI」と表示され、会話のような文章が表示されている。画面には「ありがとうございます!」「それでは次の質問です」「その時、誰と一緒でしたか?」などの文字が読み取れる。スマートフォンはケーブルで黒いタブレット端末のような機器に接続されており、背景にその画面がぼんやり映っている。

おばあちゃんの写真

大学の友達と、ホームステイ先の小学5年生ぐらいの男の子です。

3つめの質問です。その時「何をしていましたか?」

おばあちゃんの写真

彼と雄大な自然の中にいたの。そこには馬がいて、私は柵の中にいる馬にさわろうとしていて、男の子はそんな私を心配そうに見ながら、腕をギュッとつかんでたのよ。なぜかその光景を覚えているわ。

4つめの質問です。その時の「季節や時間帯」「雰囲気」はどうでしたか?

おばあちゃんの写真

初夏の爽やかな雰囲気だった印象があるわ。

ありがとうございます、素敵な情景が思い浮かびます! その時の「あなたの気持ち」はどうでしたか?

おばあちゃんの写真

自然を満喫して、リラックスした気分だったわ。開放的でのびのびして、楽しかったわよ。

ここまでの情報を整理すると――
【あなたの思い出のシーン】
シドニー近郊の雄大な大自然の中、開放的でのびのびした雰囲気。
大学の友達やホームステイ先の小学5年生の男の子と一緒に過ごした。
あなたは柵の中にいる馬にさわろうとしていて、男の子が心配そうに、あなたの腕をギュッとつかんでいた。
爽やかで楽しい、伸びやかな気持ち。
この情報でイメージをイラスト化する準備ができました! このまま絵にして大丈夫ですか?

おばあちゃんの写真

すごい、まとめてくれるのね。楽しみだわ!

こうしてできあがったイラストがこちら!

帽子をかぶった女性と男の子が、牧場の柵のそばで馬と触れ合っている。女性は白いTシャツにジーンズ姿で、茶色のリュックを背負い、笑顔で馬の首に手を伸ばしている。男の子は青いTシャツを着ており、少し驚いたような表情で女性の手を握っている。背景には広い草原と青い空、木々が広がっており、穏やかな陽気の中での屋外シーンである。
おばあちゃんの写真

すごい! ずいぶんリアルになるのね!
でも男の子が日本人になってる。オーストラリア人の男の子よ!

島影さんの写真

そうですよね。ちなみに彼は金髪でしたか?

おばあちゃんの写真

金髪だったわ! 私の髪型もね、もっと短かったかな。帽子は被ってなかったわ。

島影さんの写真

変更リクエストしてみますね。
AIの画像生成の精度を上げていくためには細かくリクエストして、理想に近づけていくのが大切なんですよね。

おばあちゃんの写真

そんな微調整もできるのね!

島影さんの写真

「男の子を金髪のオーストラリア人の小学生にして。私はショートカットで、Tシャツ姿にして。帽子も脱ぎたい。」
と入力してみます!

画像を生成します。

半袖のシャツを着た女性と金髪の男の子が、牧場の柵のそばで馬と触れ合っている。女性は短い髪で笑顔を見せ、男の子の肩に手を添えている。男の子は青いTシャツを着て、正面を見つめている。茶色い馬が柵越しに顔を近づけ、男の子の肩に鼻を寄せている。背景には鮮やかな緑の草原と青空、遠くに木々が広がっている。
おばあちゃんの写真

あははは。すごいわね。近づいてきた!
男の子はもう少し大人っぽかったと思うけど、こんな感じよ。なつかしいわ。みんな元気かしら。

シニアの女性が机に向かい、ノートパソコンの画面を見ている。白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織っている。机の上にはノートとピンクのペンがあり、ノートには文字が書かれている。手前にはスマートフォンが置かれており、画面には人物が写った写真が表示されている。背景には白いテーブルと書類が見える。

「あなたにそれは似合わない!」少年の正直なひとこと

島影さんの写真

今はもう連絡をとったりしていないんですか?

おばあちゃんの写真

そうなの。会いたいわねえ。彼もきっと、今はもう立派なおじさんになっているでしょうね。
そういえば、一緒にショッピングモールに行ったときにね、私がショールを買おうとしたら、この子に「Oh、NO! あなたには似合わないよ」と言われて、びっくりしたことがあったの。それも描いてもらえる?

島影さんの写真

ずいぶん正直な男の子だったんですね!(笑)
ちなみに、どんなショールだったか覚えてます?

おばあちゃんの写真

たしか、民族衣装みたいなショールだった気がするわね。言われてみたら、確かに似合わないんだけど、それにしてもはっきり言うわねえって驚いたわ。これが文化の違いなのかしらって思ったわ。

シニアの女性と短髪の女性が机に向かって座り、笑顔で会話している。シニアの女性は白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織っており、両手を前に出して身振りを交えながら話している。隣の女性はオレンジ色のTシャツを着ており、手にスマートフォンを持ちながら笑って話を聞いている。背景には黒板が見えている。
島影さんの写真

「オーストラリアの民族衣装っぽいショールを買おうとしたら、オーストラリア人の男子小学生に、似合わないよ!!!と言われてびっくりした場面も描いて」と。

画像を生成します。

短髪の女性と金髪の男の子が屋外で話している。女性は赤と金の模様が入った布を両手で持ち、驚いた表情をしている。男の子は青いTシャツを着ており、両手を広げて強く何かを訴えるように話している。背景には青空と緑の草原が広がっている。
おばあちゃんの写真

そうそう! こんな感じ。
なぜか芝生は引き継いでいるのね(笑)。

島影さんの写真

男の子もちょっと大人っぽくなりましたね。

おばあちゃんの写真

ホント、少し成長しているわね。でも、いろいろ質問してもらって、絵まで描いてもらってなんだか思い出がよみがえってきたみたい。

初恋の思い出もAIでよみがえる

島影さんの写真

ではせっかくなので、おばあちゃんの初恋について画像化してみませんか?

おばあちゃんの写真

当時の写真は残っていないから、それは良いアイディアね!
私の初恋はね、小学校のときに、同じクラスにとっても優しい男の子がいたの。見た目がハンサムだとかそういうことじゃなくて、中身がホント素敵でね、性格が良くて、勉強もできる子だったの。

島影さんの写真

どんなきっかけで「好きかも」って思ったんですか?

おばあちゃんの写真

あるとき宿題を忘れちゃったの。その子が机の下で、さっとノートを見せてくれたのよ。
私は「見せて」と言ったわけじゃないんだけど、自然にそうしてくれたの。周りの子が「絶対あなたのことが好きなんだよ」って冷やかしてね。それで意識するようになったの。

シニアの女性が机に向かって座り、隣の女性に話しかけている。白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織っている。手を前に出して話をしており、表情は明るい。隣の女性はオレンジ色のTシャツを着て、ペンを持ちながらノートに書き込んでいる。背景には古い黒板が見えている。
島影さんの写真

すごく印象的なシーンですね...!

おばあちゃんの写真

本当にそう。今思い出しても、胸がドキドキする。けれど、その子と直接「好き」とか「付き合う」なんて話はしなかったのよ。
当時はそんな時代でもなかったしね。結局、思いは伝えないまま終わったんだけど、あの頃の気持ちは今でも鮮やかに覚えてる。とても大切な思い出ね。

島影さんの写真

さっそくAIに描いてもらいましょう!

このような感じでいかがでしょうか?

教室の中で、小学生くらいの男の子と女の子が並んで机に座り、ノートを一緒に見て笑っている。2人とも白いポロシャツを着ており、男の子はページを指しながら話している。女の子はうなずきながら優しく微笑んでいる。背景には他の児童が座っており、黒板や窓から差し込む柔らかい光が教室を明るく照らしている。
おばあちゃんの写真

かわいいけど、ちょっと服装が立派すぎるわね。
この絵みたいに、お金持ちのおぼっちゃんという感じじゃなくて、坊主頭で洋服もボロボロ。あの頃の子どもたちはみんなそうだったの。

島影さんの写真

おばあちゃんの小学生はそんな時代だったんですね。

シニアの女性と短髪の女性が机に向かって座り、スマートフォンの画面を見ながら話している。シニアの女性は白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織り、額に手を当てて少し考え込むような表情をしている。隣の女性はオレンジ色のTシャツを着て、笑顔でスマートフォンを見せながら説明している。机の上にはノートパソコン、ペン、ノート、水のボトルなどが置かれている。背景には黒板が見えている。
おばあちゃんの写真

そうなの。私もおかっぱ頭で、つぎはぎだらけのおさがりばっかり着ていたもの。

島影さんの写真

もう少し詳しくAIにリクエストしてみましょうか。
「昭和初期の頃の小学生のイメージで描きなおして。女の子はおかっぱ、男の子は坊主頭。洋服はつぎの当てられたおさがりを着てる」

承知しました! こちらでいかがでしょうか?

昔の教室のような木造の部屋で、小さな男の子と女の子が並んで机に座り、ノートを一緒に見て笑っている。2人とも襟付きの同じような服を着ており、セピア調で撮影されているため、昭和時代の学校風景のような雰囲気がある。木の机や窓から差し込む光が温かく、素朴で懐かしさを感じる一枚である。
おばあちゃんの写真

あら、いやだ! これ、私たちそっくりよ。
ほんと、そう、そうだったのよね。懐かしいわ。ホント、こんな感じだったのよ。

島影さんの写真

ありがとうございます。素敵な思い出ですね。

おばあちゃんの写真

まさか、こんな形でもう一度、彼に会えるなんて思わなかったわ。
すごくうれしい。

AIには毎日の話し相手になってほしい

シニアの女性と短髪の女性が机に並んで座り、スマートフォンを見ながら笑い合っている。シニアの女性は白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツに淡いピンクのシャツを羽織っている。隣の女性はオレンジ色のTシャツを着ており、手にスマートフォンを持って画面を見せながら笑顔を見せている。机の上にはノートとピンクのペンが置かれている。背景には黒板が見える。
島影さんの写真

LINE AIを使った思い出の実写化、体験してみていかがでしたか?

おばあちゃんの写真

とっても楽しかった。
高齢の人でもデジタルが得意な人はどんどんチャレンジしたらいいと思うし、私みたいにデジタルが苦手でも、こうやって一緒にやってくれたら楽しめると思うわ。

島影さんの写真

これからAIやロボットにやってほしいことはありますか?

おばあちゃんの写真

一番は買い物ね。重い水やお米なんかを運んでくれると本当に助かるのよ。階段の上り下りも年を取ると大変だから、荷物を一緒に運んでくれるロボットがいたら嬉しい。
蛍光灯を取り替えたり、高い棚のものを取ったりするのも難しくなるから、そこも手伝ってくれたらありがたい。

シニアの女性が机に向かって座り、やさしく微笑んでいる。白髪で眼鏡をかけ、白いTシャツの上に淡いピンクのシャツを羽織っている。木の床と白い机が写っており、明るい室内の光に包まれた穏やかな雰囲気の写真である。
島影さんの写真

なるほど。日々の暮らしのサポート担当ですね!

おばあちゃんの写真

あとは、やっぱり話し相手になってほしいわね。
ひとりでいると、1日中誰とも口をきかないこともあるから。誰かと電話するとつい止まらなくなっちゃうの(笑)。私みたいな人はきっと多いと思うわ。

島影さんの写真

孤独に日々を過ごしているという方も多いですもんね。

おばあちゃんの写真

そうよねえ。もしAIが自然に話を聞いてくれたら、孤独死も防げるんじゃないかと思うの。
団塊の世代がこれからますます高齢になっていくでしょう。だから、ロボットやAIが生活を支えてくれる存在になったら、本当に心強いわ。

島影さんの写真

今日はおばちゃんの思い出がたくさん聞けました。ありがとうございました!

生成AIを家族で楽しむために

おばあちゃんの思い出をAIで"見える化"する体験は、忘れていた記憶を呼び起こし、会話を広げてくれました。
では、こうした体験をより安全に、そして思い出に近い形で楽しむためにはどうすればよいのでしょうか。
ここからは、LINEヤフーのAI倫理・ガバナンスユニットメンバーのみなさんに「生成AIを家族で安心して楽しむためのポイント」について伺っていきます。

島影さんの写真

おばあちゃんの思い出をAIで再現することで、会話がぐっと広がりました。ただ、実際に使うときに注意することもありそうですよね。

はい。まず大切なのは「権利関係」です。特定の人名や作品名を入力してしまうと、著作権や肖像権を侵害してしまう恐れがあります。生成した画像が他人の権利を侵害しているかもしれないと感じた場合は、公開せずに個人の範囲で楽しむのが安心です。
また、使うツールの利用規約や注意事項に目を通しておくことも大切です。

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なるほど。では、思い出をよりリアルに再現したいときは、どうすればいいでしょう?

ポイントは「できるだけ具体的に言葉にすること」です。
服装や場所、雰囲気、時代などを細かく伝えていただくと、精度が上がります。たとえば、最近知り合った友人に当時のことを説明するつもりで書くとイメージが伝わりやすいですよ。

島影さんの写真

おばあちゃんとのやり取りでも、まさに「髪型は短く」「Tシャツ姿で」と修正して近づけていきましたね。

一度で理想の画像になることは少ないので、「ここをこう直して」と追加で伝えるのがコツです。そのやり取り自体が会話になり、楽しみにもつながります。

島影さんの写真

思い出と完全に同じにならなくても、それをきっかけに話が弾むのが面白いですよね。

まさにそこが大事なところです。「少し違うけど懐かしいね」というやり取りも、コミュニケーションを深めるきっかけになります。

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最後に、今後AIはどんなふうにシニアや家族の役に立っていくと思われますか?

画像を作ること以上に「話し相手」としての役割が広がっていくでしょう。
最近は音声で自然に会話できる技術も進化していて、操作が苦手な方でも声だけで使えるようになります。思い出を語る相手として、あるいは日常の学びを支えるパートナーとして、ますます身近な存在になっていくはずです。

島影さんの写真

ありがとうございました!

AIは思い出を引き出す会話のパートナーになる

おばあちゃんの記憶をAIで見える化する体験を通じて、世代を超えたコミュニケーションの可能性が見えてきました。
大切なのは、完璧な再現を目指すことではなく、AIをきっかけに「そうだったね」「懐かしいね」と会話が広がること。

安心して楽しむための注意点を押さえつつ、服装や場所、雰囲気などを言葉にして伝えれば、AIは思い出を引き出す会話のパートナーになるはず。
年末年始や帰省のタイミング、家族や友人と過ごすひとときに。
「思い出を語り、AIで形にする」体験を、ぜひ身近に取り入れてみてください。

取材日:2025年9月9日
文・取材/島影真奈美 企画・編集/ヒャクマンボルト
※本記事の内容は取材日時点のものです

LINE AIは、「LINE」のホーム画面から専用ページにアクセスし、友だちと話すように質問や情報収集、画像生成などを無料で楽しめるサービスです。

今回、おばあちゃんと島影さんが体験したのは「LINE AI」の画像生成機能。
たとえば「黒い猫をキャラクターのように可愛く描いて」と入力すると、条件に合わせた画像を生成し、ダウンロードやシェアも可能です。

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コーポレートブログ「LINEヤフーストーリー」では、WOWや!を生み出すためのたくさんの挑戦と、その背景にある想いを届けていきます。
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