安彦 潤也

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グローバルでの競争を見据え
た「LINE広告」のプロダ
クトづくり。あらゆる専門性
を束ねあげるコミュニケーシ
ョンの力。

グローバルでの競争を見据えた「LINE広告」のプロダクトづくり。
あらゆる専門性を束ねあげるコミュニケーションの力。

黒いシャツを着た男性が、シンプルな背景の前でカメラに向かって立っています。

安彦 潤也(あびこ じゅんや)2016年入社
セールス職としてLINEに新卒入社後、「LINEビジネスコネクト(現 Messaging API)」のアライアンスおよびセールス、「LINE公式アカウント」のカスタマーサクセスチームの立ち上げ、「LINE広告」の事業企画に従事し、2023年からは部長として「LINE広告」のプロダクトマネジメント、事業企画を担当。

※この記事は、2024年2月に取材・掲載したものを一部修正して再掲載しています。サービス名称や所属は取材当時の内容です。

自己紹介をお願いします。

安彦潤也です。2016年に新卒でLINEに入社した後、「LINEビジネスコネクト(現 Messaging API)」を担当するチームのアライアンスとセールス、「LINE公式アカウント」のカスタマーサクセスチームの立ち上げ、そして2019年7月からは「LINE広告」のセルフサーブ機能の事業企画に従事してきました。「LINE広告」ではその後もセルフサーブ機能以外の領域の事業企画などにも携わり、2023年からはプロダクトマネジメントも担当するようになりました。現在は「LINE広告」のプロダクトリードを担当しています。

現在担当している主な業務内容や具体的な流れについて教えてください。

「LINE広告」のプロダクトリードとして行っている業務のひとつが、多岐にわたる広告プロダクトのなかで「LINE広告」に適した戦略と注力分野を定めることです。これには、担当する製品に関する全体的な戦略や方向性についての意思決定も含まれます。そのうえでプロダクトマネージャーと決定したプロダクト方針にもとづいて、どの機能を開発するかの計画を立案し、その開発プロジェクトの管理も行っています。

「LINE広告」にはさまざまなステークホルダーが関わっていますが、私が主に担当しているのはデマンドサイドと呼ばれる、ユーザーに対する向き合いです。ユーザーが求める機能は何か、製品に対してどういった期待をしているのかなどを調査し、反映していくことが求められています。

現在の業務においては、これまで「顧客にどのような体験を提供すべきか」を総合的に考え実践してきた過去の経験が大いに生きています。入社してすぐ担当した「LINEビジネスコネクト(現 Messaging API)」機能のセールス業務では、顧客の課題への洞察を深める方法や自社のシステムへの理解を学んだほか、カスタマーサクセスチームやセルフサーブ機能の立ち上げにおいては、顧客へのオンボーディング設計やカスタマーサポート組織およびオペレーションの設計など、プロダクトの維持・拡張に必要なスキルがさまざまな方向から身につきました。こうした経験は、一見すると非連続な経験に見えるかもしれませんが、いまふりかえると貴重な資産だと感じますし、すべてが役に立っています。

加えて、広告市場のトレンドや関連する法律の施行状況、競合を含む市場環境の変化など、常に最新の情報に対してアンテナを張っておく必要もあります。最近ではプラットフォーマーによる各社ユーザープライバシー保護の強化や生成AIの活用拡大などの動向を、特に注視しています。

安彦さんインタビューカット
  • 9:30
    勤務開始
  • 10:00
    計画・業績のモニタリングとレビュー
  • 11:00
    必要な資料の作成や情報の整理
  • 12:00
    ランチ
  • 13:00
    プロジェクト管理と進捗確認
  • 16:00
    チームメンバーや他部署との1on1ミーティング
  • 17:00
    プロジェクトのレビューと決裁
  • 18:00
    資料の作成
  • 19:00
    勤務終了

業績のモニタリングやレビューから始まり、資料作成やプロジェクト管理、進捗確認などの実務のほか、チームメンバーや他部署とのコミュニケーションにも時間を割いています。プロジェクト組織としては「LINE広告」の企画・開発を担当している韓国のグループ会社であるLINE Plusのメンバーも含まれているため、LINE Plusのメンバーとプロジェクト協業や、定期的に1on1ミーティングを行うことも多いです。

LINE Plusのメンバーは非常に優秀な方が多いです。一方で、地理的な距離により日本の市場環境や広告主・広告代理店のニーズを正確に理解してもらうことが難しいケースもあります。そのため、優れた広告プロダクトを開発するうえで、いま日本の広告主がどのような状況にあるのか、どのような機能を求めているのかなどの情報を積極的にインプットし、意見交換する時間を大切にしています。

仕事を進めるうえで意識していることはなんですか。

ひとつは、フィードバックの積極的な活用です。LINEヤフーには特定の分野や領域に関して非常に高い専門性を持っているメンバーがそろっているので、あらゆる領域に携わるメンバーから定期的にフィードバックしてもらい、その情報や意見などを戦略に生かすようにしています。広告市場は急速に変化するため、かつて有効であった前提条件や技術がある日突然陳腐化してしまう可能性があります。このため、公開情報からは得られない、広告主や広告代理店が直面している現実課題や、現場で最新情報に接しているメンバーとの積極的な意見交換を通じて、継続的に学習しつづけることを大切にしています。

もうひとつがコミュニケーション、特にドキュメンテーションです。そもそもLINEヤフーのカルチャーとして、グローバルチームとの協業が日常的に行われていることから、説明および情報共有のための文書の作成が基本とされています。したがって、プロダクトの技術仕様や企画に関する文書が適切に編成され、整理されていることは非常に重要です。ドキュメントの品質が不十分だと企画自体の目的や仕様の意図の理解に齟齬が生まれてしまうリスクを含んでいるため、この点に関しては特に注意を払う必要があります。

さらに、自社の競争優位を正確に把握することも重要です。競合となるプロダクトの機能を単純に模倣するのではなく、「LINE広告」にとって最適な選択肢を、自社の技術や資源をもとに見定め、それらを最大限に活用する戦略を追求していきたいと思っています。

入社してから印象に残っている仕事やプロジェクトについて教えてください。

2019年より2年ほど担当していたセルフサーブ機能の立ち上げでしょうか。「LINE広告」においてオンラインで広告アカウントの開設から配信、クレジットカード決済まで完結できる機能で、中小企業のクライアントにも広く使っていただくためにゼロから立ち上げた機能です。ひとつのサービスをつくり上げていく工程をひととおり体験できたのは、とても貴重な経験となりました。

当時、私は「LINE広告」のセールスの経験もなかったですし、そもそも運用型広告の仕組みについてもあまりよくわかっていませんでした。「カスタマーサクセスチームの立ち上げ経験があるから」との理由から、事業責任者として参画しましたが、オペレーションも自分たちで組み立てなければならないし、セールスチームやカスタマーサポートチームも自分たちでつくっていかなければならず、経験がないことに対して責任を持って実行していかなければならない状況はとにかく大変でした。そういった負荷の高い状況だった分、非常に多くの学びもあったプロジェクトです。

この大変な局面を乗り越えられたのは、周囲の協力を得られたからだと思っています。プロジェクトには、高い専門性と多様なバックグラウンドを持つ優秀なメンバーが集まっていたので、自分の知識だけで判断するのではなく、いろいろな方とコミュニケーションをとるなかでさまざまな意見を取り入れながら、最適な解決策にたどり着けました。だからこそ、彼らとしっかりコミュニケーションを重ね、そこで得られた情報を意思決定にきちんと反映することを心がけていました。このときの学びがあるからこそ、現在の業務でもコミュニケーションを大切にできているのではないかと思います。

安彦さんインタビューカット

LINEヤフーで企画職として働く価値や得られる経験を教えてください。

もともとLINE自体がボトムアップ型の組織であり、意思決定のプロセスは、必ずしも上層部に限定されておらず、現場のメンバーからの提案も歓迎されていました。上層部と現場のメンバーがフラットな関係性を構築していて、それを基盤としてオープンなコミュニケーションのもとで議論をしながらプロジェクトを進める形をとっていたんです。LINEヤフーになってからも、現場のメンバーがオーナーシップを発揮できる機会も多く、自分自身で何かを判断したり決定したりする経験が得られる点は、大きな魅力ではないかと思います。

実際に現場のメンバーを見ていても、オーナーシップを発揮している方がたくさんいます。たとえば「LINE広告」のユーザーのなかには、自社アプリのダウンロード数を増やすことを目指している方が多くいます。しかし、アプリ広告の開発は通常の広告製品の企画や開発に求められる知識に加えて、アプリ市場のトレンドや戦略的アプローチの仕方、さらには専門的な技術と知識も必要です。そのため、アプリ広告の分野に精通しているメンバーが戦略立案の初期段階から参画し、その専門知識を生かしています。このように、現場のメンバーもオーナーシップを持って活躍できる機会がLINEヤフーにはあふれています。

もうひとつ、グローバルチームと連携しながら働くことも貴重な経験になるのではないかと思います。プロジェクトの管理方法から職位を問わないコミュニケーションスタイルにいたるまで、やはり国や地域によって細かな違いが存在します。たとえば日本では、リスクマネジメントのために細かい承認プロセスを経ることが一般的ですが、韓国では市場反応を重視した迅速な実行と改善が好まれる傾向があるように思います。

こういった異なる文化的背景を持つチームメンバーとの協業を通じて、プロジェクトの管理方法や実践方法についてお互いに意見交換をしながら学びを得て、よりよいところは取り入れあいながらプロジェクトを進められています。目標達成に最も適した、最良のアプローチをみんなで模索するこの過程こそが、非常に価値のある経験だと感じています。

安彦さんインタビューカット

企画職に求めるスキルや素養はどのようなものがありますか。

IT業界や広告業界は非常に変化の激しい業界です。そのため、市場の動向にきちんとアンテナを張って、自分なりの分析を行いながら、さまざまな事象を評価する能力が必須であると思っています。また、その評価をもとに、戦略や戦術に落とし込み、実行に移す能力も、同様に非常に重要だと実感しています。

また企画職は関わる方の数がとても多いのも特徴のひとつです。プロダクトマネージャーであれば、開発、法務、情報セキュリティ、マーケティングなど、非常に幅広いステークホルダーと向き合う必要があります。効果的にコミュニケーションをとる能力はもちろん、自分の意図や考えを誤解なく伝える能力も必要なスキルとしてあげられるでしょう。

コミュニケーション能力は、受け取った情報を分析し、適切に理解する過程においても必須のスキルです。個人の能力には限界があるものですし、単独で解釈を進めようとすると視野がどんどん狭くなっていってしまうことも往々にしてあります。特定のテーマに対して「自分はこう思うけど、あなたはどう思いますか?」と積極的に対話を重ね、多様な解釈や視点を得ることが、深い理解へとつながる重要なプロセスだと考えています。

安彦さんインタビューカット

現在担当している事業における現状の課題はなんですか。

AIとプライバシーに関する動きでしょうか。「LINE」は国内市場においては大きなシェアを持っていますが、グローバルにはより巨大なプレイヤーが多数存在しています。各社が広告の運用業務の自動化や、自社が有するデータを活用した広告ターゲティングの最適化などにAIを活用すべく大型投資を行い、強化を図っています。加えて、世界各国でプライバシー保護に関する法規が新たに制定され、業界全般においてもプライバシーを優先する技術や手法へのシフトが加速しています。もちろん、人材などのリソースも潤沢に確保しています。そういったグローバル企業との競争環境のなかでは、もっと積極的に投資をしていかなければLINEヤフーも今後厳しい状況に陥る可能性があることを認識して、事業に取り組んでいかなければと思っています。

これからのLINEヤフーに期待していることを教えてください。

LINEヤフーは会社そのものの特性として、常にダイナミズムを感じる経営を行い、大きな話題性を生み出しているおもしろい会社です。私がLINEに入社したころはベンチャー企業に近い勢いのある雰囲気もありましたが、会社自体も成熟期を迎え、さらにヤフーとの合併を経て雰囲気やカルチャーも大きく変わってきました。

LINEとヤフーの両社はこれまでも多岐にわたるアセットを持っていたため、合併によりサービスの強みはさらに強固になったと思います。「LINE」は日本で最も使われているアプリですし、「Yahoo!検索」も日本を代表する検索サービス。加えて「Yahoo!ショッピング」や「PayPay」などたくさんのユーザーを抱えるサービスが多数あり、幅広い顧客基盤に支持されるサービス資産を活用したビジネスを展開していけるところには非常に可能性を感じています。

しかし、現状はそれぞれのサービスが独立した戦略にもとづいて運営されているケースが多く、相乗効果やシナジーを最大限に引き出すための統合的な戦略や基盤構築にはまだ課題が残っています。合併後、戦略や技術に関する意見交換、およびサービス機能差異の扱いに関する議論がまさに進行中なので、これらの取り組みが結実したときには、将来的により大きな症状効果が期待できるはずです。

今後の目標としては、売上でもユーザー数でもアジアにおけるNo.1の広告プラットフォームになることを目指したいですね。それだけでなく、より革新的でおもしろい広告表現も追求していきたいと考えています。たとえば「LINEスタンプ」は、ユーザー同士の会話のなかに自然に広告を挿入できる画期的で独創的なフォーマットでした。「LINE広告」は「LINEスタンプ」と性質は異なりますが、広告表現の観点でもよりユーザーに「WOW」と「!」を提供できるプロダクトや機能を創出していきたいです。

最後にメッセージを。

国内最大規模のプラットフォーム同士の経営統合は、史上まれにみる大きな出来事だったと思いますし、これにより新たな可能性がひらかれたと実感しています。我々の「アジアNo.1の広告プラットフォームを目指す」という目標の達成はLINEヤフーになったことで、より現実的なものになっていくはずです。広告やサービスに対して「こうしていきたい」という想いがある方にとって、その目標を具現化できる多様な機会と環境がLINEヤフーにはそろっていると思います。ぜひ入社をお待ちしています。

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