リサーチも企画も望めばでき
る。デザイナーの枠を越え、
ユーザーに価値を届けるため
に。
リサーチも企画も望めばできる。
デザイナーの枠を越え、ユーザーに価値を届けるために。
水野 友理(みずの ゆり)2020年入社
デザイナーとしてベンチャー企業、合同会社DMM GAMES(現 合同会社EXNOA)、楽天グループ株式会社を経てヤフーに中途入社。UI/UXデザイナーとして「Yahoo!知恵袋」のUI/UXデザインに従事。
※本記事は2024年2月に取材したものです。サービス名称や所属は取材当時の内容です。
ローカル・UGCカンパニー UGC本部 企画デザイン部 デザインチームの水野友理です。
新卒でベンチャー企業を経験したのち、合同会社DMM GAMES(現 合同会社EXNOA)にWebデザイナー兼UIデザイナーとして転職し、プラットフォームの運営や保守改善、サイト制作、チームのマネジメントなどを経験しました。その後、もっと実務に関わることとリサーチスキルの向上を求めて転職したのが楽天グループ株式会社(以下、楽天)です。楽天ではUI/UXデザイナー兼リサーチャーとして、アプリとWebの保守改善のほか定性・定量分析などを行っていました。
複数の会社で多くの人と関わりましたが、ヤフー出身の方と話すことも多く、みなさん「いい会社だよ」と言っていたのがヤフーに興味を持ったきっかけです。会社を辞めた後だとネガティブな意見になりがちなものですが、出身者のみなさんが「いい会社だ」と言うのであれば…と転職前から好印象を抱いていました。
転職の決め手は面接の際に会社の現状や課題点などを隠すことなく話してくれた点です。自社をよく見せるだけでなく、ミスマッチが生じないように自社やプロダクトの課題についても丁寧に伝えてくれたことが印象的でした。実際に入社してからも、会社が社員をとても大切にしていることを実感しています。温厚で優しい方が多いですし、毎月開催される全社会議に登壇される経営層の方々もとてもフランクで、誰に対しても相手を尊重した伝え方をする姿勢がとても素敵だと感じています。
ヤフーに転職したのは2020年です。入社後2年ほどは「Yahoo!しごとカタログ」を、そして2023年からは「Yahoo!知恵袋」のUIデザイン・UXリサーチを担当しています。現在は新機能の実装やプロダクトの改善のほか、生成AIを用いた「AI回答機能」にも力を入れているところです。AIを用いて新しい価値を創造し、ユーザーにより良い体験を提供できないかと日々模索しています。「Yahoo!知恵袋」の初めの印象は「知っているサービスだ!」という感じでした(笑)。歴史も長く、ユーザーも多いので、まずはこれまでの経緯や仕様上複雑な部分などについて教えてもらうところから始まりました。当たり前のように知っているプロダクトでしたが、インシデントが起きないように日々努力を重ねている裏側を知り、何よりもまず驚きましたね。みなさんのプロダクトへの思い入れを聞くたびに、そんなプロダクトに携われるなんてありがたいなと感じています。
LINEヤフーには多種多様なプロダクトが存在し、各プロダクトも多くのユーザーを抱えています。ユーザーが多いプロダクトのメリットとして、A/Bテストの際に大きな母数で検証できるため、成果が定量的に見えやすく、より正確に傾向を把握できる点があります。悪い結果が出ることもありますが、客観的に事実に向き合う意識を持って取り組んでいます。
午前中は朝会やブレスト会などの会議を行い、午後はそれを踏まえた仕様の検討やデザインの制作へと移ります。定例会議で進捗状況を共有したり、デザインに関する相談をしたりしながら進めていきます。上長との1on1ミーティングも定期的に行っており、今後のキャリアイメージや興味関心などについて共有するようにしています。
また私はデザインだけでなく、リサーチや企画などにも積極的に関わりたいと思っています。上長にもその希望を伝えてかなえてもらい、徐々にリサーチや企画などの会議への参加も増えてきました。自分自身としても、競合の状況を調べたり、ユーザーの定性的な意見を探してみたり、それらの分析を行ったりする時間を意識的に確保するようにしています。
「Yahoo!知恵袋」で2023年5月に実装された「選べるリアクションボタン」機能でしょうか。これまでは優れた回答を評価するために「ナイスボタン」が用意されていましたが、回答者に向けてより詳細なメッセージや感謝を伝えられるように「参考になる」「ありがとう」「感動した」「面白い」という4つのボタンを新たに設置するもので、企画の段階から携わったプロジェクトです。
大切にしたのは、プロジェクトの目標やスコープ、進め方などを都度チームや上長に共有し、認識をすり合わせることです。その意識を持てたことでプロジェクトが進めやすくなりましたし、最終的なアウトプットのクオリティも上げることができたと思っています。
自分が持っているバイアスをできる限り認識し、そこから脱却して正しいユーザー像を追い求めるようにしています。やはり、どうしても自分が考えたアイデアほど良く思えてしまい、それに合わせて都合のいいユーザー像を描きがちなもの。なるべくバイアスにとらわれないように、ユーザーの声やほかの人の意見を聞くことを大切にして、ユーザー視点に立ち続けられるように意識しています。
「Yahoo!知恵袋」のチームに異動したときは、そもそも自分自身が日常的に使っているプロダクトではなかったので、ユーザーの気持ちを知るところからのスタートでした。まずは実際に自分で使ってみて、その後アンケートやインタビューを通じてユーザーの生の声を聞いて、少しずつユーザーに対する理解を深めていきました。実は自分で使ってみるまでは「Yahoo!知恵袋」の楽しさがあまりよくわからなかったのですが、ベストアンサーをもらった瞬間に「これか!」と(笑)。ユーザーの感じる楽しさを、肌で感じられた体験でしたね。
そういった「はじめてデザインを見たときの印象」「はじめて機能を使ったときの感覚」はとても大切です。ひとつのプロダクトに長く関わっていると慣れて当たり前だと思うようになってしまい、初見ではわかりにくいものをつくってしまうこともあります。見た瞬間に直感的に操作できるような心地よいデザインを提供するために、開発者目線になりすぎないように意識することを常に心がけています。
もちろん会社や部署にもよると思いますが、これまでは「デザイナーはデザインをする人」「デザイナーの担当領域はここまで」といった枠が定められているような印象を持っていました。担当領域外の業務をやっても評価されづらいこともあり、デザイナーの領域内職での働きを求められることが多かったんです。
でもLINEヤフーではジョブチェンジをしている方もたくさんいますし、本人が希望すれば挑戦の機会も得られます。「特定の職種職だから」のような線引きをされることもありません。私自身もデザイナーの肩書ながら企画部分にも携わっていますし、実は「Yahoo!しごとカタログ」に携わっていたころにはマーケティングやSEOに関する領域も担当していました。入社してすぐに「SEOを任せても大丈夫?」と聞かれて、3日間ぐらいプレッシャーでどきどきしていたのですが(笑)、貴重な機会だと思いやってみることにしたのを覚えています。
多くの会社では経験のないことをやりたいと言ったところで、上手くいく保証がないことを理由に却下されてしまったり、なんとか粘れたとしても、実績を携えてプレゼンをして、承認を得て…という長いプロセスが必要になったりすることも多いのではないでしょうか。
LINEヤフーでは、本人がやりたいと言えば経験がなくても任せてくれますし、多くの領域の専門家が在籍しているため学びを得る環境も整っています。デザイナーとして働きながら新しい領域も任せてもらえることに、とても感動しました。
あとは…いい人ばかりであることはさきほど触れましたが、会社としても思っていた以上にいい会社だと思います(笑)。それはデザイナーたちにも表れていて、真面目に真摯にユーザーに向き合う意識を持っている方ばかり。この環境は、本当に素晴らしいことだと思います。
周りのデザイナーもそれぞれの得意領域を生かしている印象で、典型的なパターンはないのかもしれません。私自身の経験から言うと、デザイナーは数字に触れる機会が少ない分、多少なりとも数字がわかると、定性と定量を組み合わせたUI/UXの提案ができて説得力が増すなと実感しています。
あとはリサーチのスキルでしょうか。ユーザーの課題や潜在的なニーズ、インサイトを探り、考えられるスキルがあると、特にUXデザインの面では役に立つと思います。
個人的には、自分の考えやそう考えるにいたった背景も含めてしっかり発言し、意見を交わしてくれる方と一緒に仕事ができたらいいなと思っています。私自身も自分の案が完璧だとは思っていないですし、もっと良くしていきたいと常に考えているので、気兼ねなく意見を交換し、アドバイスをし合える方がいるととても心強いですね。
定量的な評価の把握には取り組めていますが、定性的な評価を把握する動きを継続的にとれていないことに課題を感じています。
やはりどれだけユーザー目線に立とうとしても、気を付けなければ思い込みやバイアスがかかった見方になってしまいます。でもユーザーの生の声を聞くことで、新しい価値観や課題に出会えるだけでなく、自分のなかで固執していたものがはがれ落ちて、正しい判断をすっと受け入れられるような感覚があります。だからこそ、その機会を定期的に確保していきたいと考えています。
実際にこれまでもインタビューを通じて、定量調査ではなかなか浮かび上がってこなかったネガティブな意見を聞くことができました。「使いにくい」「サービスの治安が悪い」など素直に悪い部分を指摘する意見をもらえるのは、とてもありがたいことだと感じています。
今年は定性調査により一層力を入れていきたいですね。その必要性はチームでも認識しているので、進めるための土台は整ってきています。
LINEヤフーは本当に経営層まで「ユーザーに良い体験を提供しよう」という考えを持ち、その思想が個々の動きにも自然に組み込まれている組織です。口ではそう言いながらも、実際はさまざまな事情が優先されて実行に移せないようなことも世の中には多々ありますが、ユーザーを大切にする意識と行動が行き届いたLINEヤフーらしいあり方は、これからも変わらずにあるのだろうと期待しています。
2023年10月の合併後、LINEとヤフーの両プロダクトが連携する場面も増えてきました。デザインにおいてはまだユーザーに与える印象に差があるので、今後は統一したものをつくっていけるといいなと思っています。「Yahoo!知恵袋」のデザインもどんどんブラッシュアップしていきたいので、LINEのサービスの要素を活用したり、機能を参照したりするなど、さまざまな方法を検討しています。デザインや機能が統一されれば、ユーザーとしても学習コストが下がって使い勝手が良くなるはずなので、プロダクト横断で協力し合っていきたいですね。
就職活動において、まずは「スキルを磨きたい」「ワークライフバランスを大切にしたい」など、自分が大切にしたいものは何かを考えて洗い出し、そのなかでの優先度を考えてみてください。優先度が高いものを実現するにはどうすればいいか逆算で考え、そこに向かって日々を積み重ねていくことで、望む未来へとつながっていくはずです。
LINEヤフーはいろいろな働き方が認められていて、職種にとらわれずにさまざまな経験ができるなど、望めば挑戦させてくれる会社です。こういった記事などで社員の声を聞いてみて、ご自身の優先度と照らし合わせて「合う」と感じるようであれば、おすすめできると思います。ぜひ、気になった方のご応募をお待ちしています。