人々の生活に根差した“決済
”の領域を扱う楽しさが、「
PayPay」には詰まって
いる。
人々の生活に根差した“決済”の領域を扱う楽しさが、
「PayPay」には詰まっている。
中村 ノア(なかむら のあ)2019年入社
ヤフーに新卒で入社後、バックエンドエンジニアとして「PayPay」の決済システムに従事。
※本記事は2023年8月に取材したものです。サービス名称や所属は取材当時の内容です。
中村ノアです。2019年にヤフー株式会社に新卒で入社し、バックエンドエンジニアとして「PayPay」の決済システムを担当しています。大学は文系で、日本経済史を専攻しており、プログラミングとは関係のないことを学んでいました。
エンジニアを志すことになったきっかけは、そのころに所属していたサークルやアルバイト先で、Webサイトをつくる必要が生じたことです。私自身も含めて、周囲にはシステムに詳しい人がいませんでした。でも、誰かがやらなければならない状況だったため、私が立候補して独学でWeb制作の知識を勉強し始めました。その作業がすごくおもしろくて、エンジニアになろうと決意したんです。
Webサイトをつくり、いろいろな人たちに使ってもらう過程で「自分なりにベストだと思えるものをつくったとしても、それが本当に良いものになっているかはほかの人に使ってもらわなければわからない」と気付きました。そこで、なるべく多くの方々が利用していて、フィードバックをもらいながらシステムをつくれる会社に就職しようと考えたんです。ヤフーはサービスが抱えているユーザーの規模が国内有数であり、ユーザーの属性も多種多様な点に魅力を感じ、入社を決めました。
学生時代のプログラミングではフロントエンドの技術を中心に学んでいましたが、入社後はバックエンドエンジニア配属になりました。バックエンドに関してはまったくの未経験でしたが、いつかは身につけたい領域だったので、良いチャンスをもらえたと思っています。配属されてからも日々、新しいことへの挑戦機会が多く、たくさんの学びを得ています。
「PayPay」の決済システムのうち、私のチームが担当しているのは「PayPay」で銀行口座やクレジットカードを利用するためのシステムです。銀行口座やクレジットカードを「PayPay」に登録する機能や「PayPay」の残高を銀行口座・クレジットカードからチャージする機能などが、扱っているシステムの例になります。
私は主に、そのなかの銀行側の機能を開発・運用しています。さきほどお話しした銀行口座の登録・チャージの決済機能と「PayPay」で支払われた売上金を、「PayPay」導入店舗に振り込む機能が私の担当です。
最近の主な業務は「PayPay」で利用できる銀行の種類を増やすことです。2023年8月に出したプレスリリース のなかで「残高のチャージができる金融機関が2023年8月から1,000社超になった」という旨の発表をしましたが、この対応をまさに私たちのチームが推進していました。
私たちのチームでは、一人のエンジニアが要件定義や設計、開発、テスト、リリース・運用といった一連の業務をすべて担当します。「自分が担う業務領域を限定せず、開発の一通りの流れをすべて経験したい」と考える人にとって、やりがいを持って働ける環境です。
私たちが扱う決済の領域では、システムの品質を可能な限り高めていかなければなりません。そのため、入念なテストの実施が重要になります。テストコードを書くことはもちろんですし、QAでは実際に金融機関と連携して動作の検証をします。本番環境へのリリース後も、一般のユーザーが触れるようになる前の段階で社内テストをするなど、とにかく入念なテストによって品質を担保しています。
マインドの部分で言うと、自分自身の意見を持ちつつ、それに固執はしすぎないこと。これがなかなか難しいのですが、2つのバランスを取りながら、自分の強みを出していけるよう意識しています。このマインドのおかげで新しい領域への挑戦も積極的にできているように思います。
学生時代のプログラミングでは、「とにかく動けばいいから、どんどん開発してどんどんリリースしよう」という考えのもとにやっていました。しかし、決済システムを担当したことにより、「万が一バグを埋め込めば、それが大変な事態を引き起こしてしまうかもしれない」という考えが染み付くようになりましたね。「PayPay」のような多くのユーザーに使われるサービスになると、トラブルが発生した際に社会に与えてしまう影響が甚大です。
また、サービスが成長する過程を見られたことも、私のキャリアにとって大きなプラスになりました。「PayPay」が立ち上がったのは2018年で、私が入社する1年ほど前でした。入社当時、世の中の多くの人は「PayPay」を知らない状態でしたが、そこから急速に普及していき、さまざまな店舗で「PayPay」が使えるようになったり、知人が「PayPay」を利用してくれるようになったりと、事業の成長を目の当たりにしました。すごい勢いでユーザーが増えていくのは、エンジニアとして感慨深いものでした。
サービスの成長にともなって生じた大変さもあります。銀行関係のシステムで振り込みを行う際には、金融機関向けのデータ通信システムである全国銀行データ通信システム(全銀システム)を用いる必要があり、このシステムでは、一度の振り込みあたり上限100億円未満という制約があります。
「PayPay」がそれほど普及していない段階では、この制約に対して特に問題は生じませんでした。しかし、サービスが成長していくにつれて、特定の加盟店に対して100億円以上を振り込むケースが頻発するようになったんです。そこで、金額を分割して何回かに分けて振り込むようシステムを改修しました。エンジニアとして「PayPay」に関わるようになり、あらためてシステムの規模を実感しています。毎日非常に大きなお金が動きますし、扱うデータも膨大です。こうした例のように、日本全国ありとあらゆる場所で使われる、非常に規模の大きいサービスだからこそ、経験できる仕事があります。
まず、さまざまな領域で活躍する優秀なメンバーが社内に数多くいることです。そういった方々から良い刺激を受けて、業務のなかで学べることが多いです。それ以外にも、何かトラブルが起きた際にも動じないメンタルの強さが身につきました(笑)。システムを運用していくなかでは、一刻を争う事態が発生することもあります。そんなときにも、いままでの経験を踏まえ、冷静に対応できるようになりましたね。
また、私がチームで働き始めてから5年目になりますが、人の入れ替わりもあったため、いつの間にか自分自身がチームで一番の古株になりました。入社当初はチームの先輩たちから教えてもらうことが多かったのですが、最近ではチームメンバーに対して自分の持っている知識やノウハウを提供するような場面も少しずつ増えています。バックエンドは未経験で入社しましたが、あらためて振り返ると入社してから大きく成長できたと実感しています。
そして一番良かったと思えるのは、たくさんの同期の存在です。私が入社した2019年はヤフーの歴史のなかでも過去最多の新卒社員数で、エンジニアだけでも320人ほどが入社しました。同年代の仲間に、いろいろな考え方やキャリアの人たちがいて、一気に自分の視野が広がった感覚がありました。現在、同期のメンバーたちは社内のさまざまな場所で活躍しています。仲間たちががんばっていることで自分も良い刺激を受けるため、私自身のモチベーションにもなっています。
LINEやZホールディングスで働いてきた方々との交流が生まれることを楽しみにしています。両社のエンジニアたちは技術力の高いメンバーが多いですし、外部への露出を積極的に行うなどプレゼンスも高いです。たくさん良いところがあるので、そういった文化をうまく取り込んで、お互いに相乗効果を生みながら、いままで以上に成長していけたらと思います。
「エンジニアがどのようなキャリアを送るか」を考えたとき、いくつかの切り口があると思っています。たとえば、特定の技術についてのエキスパートになることも考えられますし、マネジメントのスキルを高めていく選択肢もあります。私は決済の事業ドメインそのものに強い興味があるため、技術やマネジメントのスキルを引き続き伸ばしつつも、決済ドメインに特化したエンジニアとして技術を磨いていきたいです。
ユーザーにとって、「PayPay」はお財布と変わらないような存在になっているように思います。身近にあって当たり前のシステムですし、なくてはならないものになっています。決済という領域には、人々の日々の生活を支える重要な役割があります。社会へ与えるインパクトや、自分たちのサービスが世の中に提供する価値の大きさなどに強い魅力を感じています。
「PayPay」だけではなく、ヤフーはほかにもたくさんの魅力的なサービスを多数抱えていますし、それはLINEも同様です。今後、LINEヤフーとして国内でも有数の規模を持ったサービス運営企業になっていくはずです。私が「PayPay」に携わって「全国で使われるサービスだからこそ経験できたこと」がたくさんあったように、LINEヤフーで働くからこそ得られる経験がたくさんあると思います。そういった環境でチャレンジしたい方は、ぜひLINEヤフーを選択肢のひとつにしてほしいです。一緒に働けることを楽しみにしています。