サステナビリティ
LINEヤフーは、人々の暮らしや社会課題に寄り添うサービスを提供してきました。コミュニケーション、情報、決済など、生活の多様な場面をより便利にしてきた歩みは、テクノロジーを社会の力へと転換してきた軌跡でもあります。
今、AIをはじめとするテクノロジーの進展によって、業界構造やビジネスモデルに加え、社会制度や暮らしの前提までもが見直される、大きな転換期を迎えています。この、社会構造が大きく変化する時代にあっては、過去の延長では未来は描けません。LINEヤフーはこの変化に前向きに向き合い、自らを進化させながら、新たな価値を社会に届け続けていきたいと考えています。
2023年にLINEとヤフーが一つになって以降、私たちはより大きなシナジーを実現するための道を歩んできました。AIを軸とした経営戦略のもと、テクノロジーとサービスを融合させた新たなチャレンジも始まっています。ユーザーに圧倒的に選ばれるサービス群を築くためには、事業面の成長と同時に、組織としての成長も求められます。私たちは両輪を磨きながら、統合の真価をかたちにしていきます。
2024年に発生した能登半島地震では社員一人ひとりが能動的に行動し、LINE、Yahoo!ニュース、Yahoo!基金などのサービスを通じた多層的な支援を実現しました。社会から必要とされる企業とは、まさにこうした非常事態において、スピード感をもって行動できるかどうかだと思います。この経験は、LINEとヤフーという異なるDNAが融合し、社会に貢献するという共通の価値観へと進化した瞬間でもありました。これからも、より良い社会の実現に向けて、私たちは行動し続けます。
AIの進化により、社会の価値観や前提は大きく変わりつつあります。そうした中でも、私たちは軸をぶらさず、柔軟にかたちを変えながら進み続けなければなりません。スピード感を持って意思決定し、失敗から学び、取り込んでいく——それがLINEヤフーの目指す組織の姿です。変わり続けられる組織は、変化に遅れることなく、むしろそれを牽引する存在になれると信じています。
私たちは、サステナビリティを「未来の世代に誇れる社会をどう築くか」という問いとして捉えています。環境・経済・人権・災害対策など、複雑に絡み合う課題に向き合いながら、テクノロジーの力で人々の暮らしをより良い方向に進めていきたいと思います。
社会と共に歩みながら、信頼される存在であり続けるために。私たちはこれからも新たな価値の創出に取り組み、覚悟を持って進化し、未来を創ってまいります。
LINEヤフー株式会社
代表取締役社長 CEO(最高経営責任者)
出澤 剛