LINEヤフーは、多くのユーザーに活用いただいている自社のサービスを通して、気候変動課題や自然資本、資源循環に関する課題に取り組んでまいります。気候変動については、より温室効果ガスを排出しない社会構造に向けた変革への取り組み(緩和)と、気候変動にともなって激甚化・頻発化していく自然災害に対する取り組み(適応)を進めます。特に近年被害が甚大化する災害対応においては、自治体や関係団体と連携をしながら防災・減災に努め、災害後の復興支援にも力を入れて取り組みます。また、持続可能な社会の実現に向け、循環型サービスの拡充や自然資本の保全に向けた取り組みを実施しています。
LINEヤフーでは、環境に配慮した選択肢を提示し、ユーザーの生活と社会全体がより豊かになるよう支援していきます。これからもより多くのサービスを通じて脱炭素社会に向けた取り組みを進めてまいります。
「Yahoo!マップ」(iOS版、Android版)とカーナビアプリ「Yahoo!カーナビ」(iOS版、Android版)、乗換検索アプリ「Yahoo!乗換案内」(iOS版、Android版)にて、検索したルートのCO2排出量を確認し、環境に優しいルートが選択できる機能を提供開始しています。
「Yahoo!マップ」「Yahoo!カーナビ」で自動車での移動ルートを検索し表示される「おすすめ」「高速優先」「一般優先」※1などそれぞれのタブで、ルートの距離や勾配などの情報をもとに計算されたCO2排出量を確認できます。日ごろからCO2排出量を意識できるとともに、「今日は急いでいないから環境に優しいルートで移動する」など、実際にCO2排出量が少ないルートで移動できます。
「Yahoo!マップ」や「Yahoo!乗換案内」では、最もCO2の排出量が少ないルートに「ECOマーク」が掲出されるため、ユーザーは環境に優しい経路をひと目で確認でき、日ごろからCO2排出量を意識することが可能です。
※1「Yahoo!マップ」の表示例です。「Yahoo!カーナビ」では、「高速」「一般」などと表示されます。
LINEヤフーでは、気候変動にともない激甚化・頻発化する自然災害などに対して、自治体や支援に取り組む各種団体と連携し、発災時に迅速に対応することで被害を最小化できるよう努めてまいります。
災害時にタイムリーな災害情報を、住民の方に伝えることを目指し、各自治体との協定締結を進めています。締結自治体には、運営するウェブサイトのキャッシュサイトを用意し、LINEヤフーのサーバー上に表示させることで、自治体のサーバーにアクセスが集中することを回避でき、災害情報の継続的発信に貢献しています。注意喚起や、災害時の避難所の開設情報など、自治体が伝えたい緊急情報を、「Yahoo! JAPAN」「Yahoo!防災速報」アプリを通して直接配信する機能も提供しています。また、避難場所などを地図に掲載することで、通常時の防災意識の高まりにも寄与しています。
2023年には、47都道府県全てと「災害に係る情報発信等に関する協定(災害協定)」を締結しました。
激甚化する災害に際して、被災者を一人でも減らすために、「Yahoo! JAPANトップページ」とスマートフォン向けの「Yahoo! JAPAN」「Yahoo!防災速報」「Yahoo!天気」の各アプリでは、地震や津波、大雨に関する情報を表示しています。とくに「Yahoo!防災速報」アプリでは、国や自治体と連携し、緊急地震速報や津波情報、大雨危険度、豪雨予報、土砂災害、河川洪水、熱中症情報、火山情報、国民保護情報などあらゆる災害の情報をプッシュ通知でいち早くお届けしています。また、ユーザー同士で現在地における災害やライフラインの状況を共有することで、迅速な避難行動につなげられる機能「災害マップ」も提供しています。
「Yahoo!天気」では、河川の「注意」「警戒」などの情報や、10分ごとの観測所の水位の変化を地図上に分かりやすく表示することで、自主避難を早期に判断できる「河川水位情報」を提供しています。また、ゲリラ豪雨などに役立つ機能として、リアルタイムに雨雲の動きを知らせる「雨雲レーダー」なども提供しています。「雨雲レーダー」には線状降水帯の有無や推移などの発生状況が視覚的にわかる機能も追加しており、線状降水帯がもたらす豪雨への警戒を高め、ユーザーに対して早めの防災行動を促すことを目的に提供しています。
「Yahoo!検索」のデータでは、台風時に「地名 避難情報」「地名 警報」の検索数が増加することから、地域の災害情報を検索するニーズが高かったことがわかりました。そこで、「Yahoo!検索」で「市区町村名 災害」と検索すると、検索結果上に、発表されている避難情報や気象警報・注意報など、防災や災害発生時に役立つ市区町村ごとの情報がまとめて表示されます。
避難情報は緊急安全確保や避難指示などの警戒レベルと対象区域、防災情報は気象警報・注意報、土砂災害警戒情報、指定河川洪水予報、さらに関連情報として地震情報、津波情報、停電情報、台風情報と、公共情報が表示されます。位置情報を取得可能な設定にしている場合は、「災害」と検索するだけで現在地の情報が表示されるため、お出かけ先でも災害発生時に役立つ情報を迅速に確認できます。
「Yahoo!くらし」は、LINEヤフーと災害協定(上述)を締結した自治体が、ユーザーへ向けて緊急情報や防犯情報、ニュースなどを配信できる「自治体からの緊急情報」を提供しています。災害協定は現在、全国の約1,600自治体と締結しており、これらの自治体は「Yahoo! JAPAN」アプリや「Yahoo!防災速報」アプリを通じて情報を配信でき、ユーザーは設定した地域に応じた情報を受け取ることができます。
災害発生時に放送局やアプリ事業者などのメディアを通じて地域住民等に必要な情報を伝達するための共通基盤である「Lアラート」に、自治体が「避難所開設情報」を入力すると、自動でユーザーへのプッシュ通知を配信します。通知は「Yahoo!くらし」が提供する「自治体からの緊急情報」の一つとして、「Yahoo! JAPAN」アプリと「Yahoo!防災速報」アプリのユーザーに対して配信され、ユーザーは自身が設定した地域に応じた情報を受け取ることができます。
LINEヤフーは、災害が多発する日本において多くのユーザーにメディアやSNSを提供している企業として、様々な防災・減災に向けたサービス開発やコンテンツ提供を行っています。「あらゆる災害の、あらゆるシーンでひとりでも多くの命が助かる未来」を目指していきます。
コミュニケーションアプリ「LINE」は、東日本大震災の際に多くの人が、家族や知人に電話がつながらずメールも届かない経験をしたことから、「大切な人と連絡を取ることができる手段が必要だ」という想いのもと2011年6月に誕生しました。災害などの緊急時にユーザーの皆様に活用いただけるさまざまな機能を備えているほか、自治体などにおいても災害対応時のツールとして活用いただいています。
LINEヤフーでは、あらゆる災害の、あらゆるシーンでひとりでも多くの命が助かる未来を目指し、読み物、クイズ、動画など、さまざまな形式でわかりやすい防災啓発を行うべく、情報提供を行っています。
防災知識をわかりやすく伝え、一人でも多くのユーザーが命を守る知識を身につけられることを目的として、気象庁と連携してインフォグラフィック※による防災情報などの普及啓発の取り組みを行っています。気象庁の監修のもと作成した防災情報のインフォグラフィックを「Yahoo!ニュース」で掲載し、より適切な情報を、よりタイムリーに届けることを目指します。2024年からは国土交通省との取り組みを進めています。
※データや情報などを図やイラストを用いてわかりやすく表現すること
Yahoo!天気・災害では、過去の災害の記録を報道機関や自治体などから収集し、カレンダー形式でわかりやすく閲覧できる「災害カレンダー」を提供しています。
「Yahoo!防災速報」(iOS版、Android版)および「Yahoo!天気・災害」(ブラウザー版)では、事前にかんたんな情報入力でユーザーに合った防災行動を確認できる「防災タイムライン」で、地震・津波・水害に備える機能を全国で提供しています。「防災タイムライン」は、"災害からの逃げ遅れ"を防ぐことを目的に、災害警戒時における防災行動開始のタイミングとともにプッシュ通知が届く機能です。
「エールマーケット」は、東日本大震災後の2011年12月に「復興デパートメント」としてスタートしました。「大切な人を災害から守りたい」「被災地の復興を応援したい」というエールを届けられる「お買い物メディア」として展開しています。
LINEヤフーでは、持続可能な社会の実現に向けて、省資源型でより廃棄物を少なくした循環型社会の構築を目指し、サービスの特性を活かしながら課題解決への取り組みを進めてまいります。
低炭素商品、サービスへの取り組みとしてLINEヤフーはリサイクル消費による循環型社会の実現に向けeコマースのリユース事業において「Yahoo!オークション」「Yahoo!フリマ」を提供しています。物品が再利用されることによって、新たな資源が消費されることを抑制し、物品の製造に関わるCO2排出をなくし、また、廃棄物の排出も抑制されます。それぞれのプラットフォームでは、チャリティ企画、社会貢献にも力を入れています。
2023年より、一般社団法人 日本リユース業協会に加盟しました。これにより、LINEヤフーが運営する「Yahoo!オークション」「Yahoo!フリマ」にて、これまで以上に環境への負荷の低減された社会を目指す循環型社会の構築に向けた取り組みを強化していきます。
インターネット上で個人間のモノの売買を可能にした「Yahoo!オークション」は、1999年9月にサービスを開始した日本最大級のネットオークション・フリマアプリです。使わなくなったものを必要としている人に譲り再利用する「リユース」の推進を通じて、循環型社会形成の一助となるよう取り組んでいます。
個人が固定価格で手軽に取引できる「Yahoo!フリマ」は、2019年10月にサービスを開始したフリマに特化したアプリです。オークション取引ができる「Yahoo!オークション」とも連携し、サステナブルな二次流通事業をさらに成長させるよう取り組んでいます。