LINEヤフー株式会社(以下LINEヤフー)は、地域におけるデジタルデバイド(情報格差)を解消し、広く住民が自治体のSNS等を有効活用できるよう促すことで、自治体の行政DX推進をサポートするため、山口県山口市と共同で地域住民向けの講座「地域で考えるスマートフォン・SNS活用講座」を開発し、その教材を無償で公開しています。
現在、多くの自治体でSNS等を活用した行政サービスのデジタル化が進んでいます。
LINE公式アカウントの開設自治体数は約1,500に上り、情報発信や行政手続きなど、住民の利便性向上につながるサービス提供のために利用いただいています。一方で、自治体からは、他世代に比べ高齢者のサービス利用がなかなか進まない、スマートフォンやSNSに抵抗感を持つ住民もいるなどといった声が聞かれ、行政DXを推進する上で、住民の間のデジタルデバイドが大きな課題となっています。
そこでLINEヤフーは、日常の中でスマートフォンやSNSがどのように活用できるか知ってもらい、具体的な活用方法を身に着けてもらうことでデジタルデバイドを解消し、自治体が提供するデジタルサービスの利用促進を図るため、常葉大学准教授 酒井郷平氏(※1)の協力のもと、山口市と共同で地域住民向けの講座「地域で考えるスマートフォン・SNS活用講座(以下本講座)」を開発しました。
※1 常葉大学教育学部学校教育課程准教授 酒井 郷平(さかい きょうへい)
静岡大学大学院博士課程修了、博士(教育学)。東洋英和女学院大学助教、講師、常葉大学教育学部専任講師を経て、2024年より現職(「地域で考える スマートフォン・SNS活用講座」開発当時は講師)。専門は、教育工学、情報教育。情報モラル教育を中心に、「現代的な課題」に関する教材開発や調査研究について工学的に研究している。主な著書に、『行動改善を目指した情報モラル教育―ネット依存傾向の予防・改善―』(2018)などがある。
本講座は、「基本編:スマートフォンはどんなときに使える?活用場面診断ワークショップ(以下基本編)」と「活用編:SNSを活用した暮らしの便利と防災を考えよう!(以下活用編)」に分かれています。
「基本編」は、スマートフォンを持とうか迷っている方やあまり活用できていない方を対象とし、日常の中でスマートフォンやアプリを活用できる場面があるかどうか、受講者自身に考えてもらう内容となっています。その上で、生活の困りごとや、こうできたらいいのに、といったことが、スマートフォンやアプリを活用すれば解決できることを知ってもらい、自分にはスマートフォンが必要かどうかを本講座の中で検討してもらえるようになっています。
「活用編」は、スマートフォンを操作して使い方を学ぶだけではなく、目的に沿った活用方法を身に着けられる内容となっています。具体的には、自治体のSNSを活用して、医療など暮らしに関わる情報を簡単に調べられるほか、災害時には素早く災害情報が入手できることなどを知ってもらい、実際に体験してもらうことで、今後、日常の中でスマートフォンやSNSを有効に活用いただけるようになっています。
(1) “こんなことができたらいいな”を考えよう
(2)「スマートフォン」って、何ができるの?
(3)私の生活に「スマートフォン」は必要?
(1)スマホ・SNSの活用度チェック
(2)スマホを使った情報検索
(3)地域とつながるSNS活用
(4)災害時のSNS活用
LINEヤフーは「LINEスマートシティ推進パートナープログラム(※2)」などを通じて、本講座を他自治体においても展開しています。
※2 「LINEスマートシティ推進パートナープログラム」については「LINE for Government」(外部サイト)をご確認ください。
教材は以下のページよりご覧いただけます。
デジタルデバイド解消に向けた「地域で考えるスマートフォン・SNS活用講座」活用編の教材をパートナー自治体に向け公開(外部サイト)
LINEヤフーは今後も、自治体におけるデジタルサービス導入をサポートするだけでなく、住民の間のデジタルデバイド解消等を通じて、誰一人取り残さない行政DXが各自治体で実現されるよう支援してまいります。
LINEヤフーは、住民と行政の距離を縮め、より利便性の高い行政サービスの提供や自治体職員の業務効率化が実現されるよう、自治体の支援を行っています。2020年7月に「LINEスマートシティ推進パートナープログラム」を創設し、500を超えるパートナー自治体とともに、情報発信や行政手続きなど、さまざまな行政サービスが「LINE」上で展開できる「持ち運べる役所」の実現等に向けて取り組んでいます。
2025年6月更新