テスト導入の結果、1人あたりの1日のコーディング時間が約1~2時間削減
LINEヤフー株式会社(以下、LINEヤフー)は、開発業務に関わる全てのエンジニア約7,000名を対象にGitHub社が提供するAIペアプログラマー「GitHub Copilot for Business」の導入を2023年10月13日(金)より開始します。
「GitHub Copilot」はソフトウェア開発におけるコーディング作業(プログラミング言語の記述作業)においてAIがコード記述の提案を行い、エラーや最適化のポイントもAIの視点でとらえることで、エンジニアがより効果的で効率的に作業を進めることができるツールです。導入に先駆け、2023年6月から8月の間、LINE株式会社およびヤフー株式会社のエンジニア約550名を対象に「GitHub Copilot for Business」のテスト導入を実施しました。テスト終了後のアンケートによる定性評価とGitHubでの様々な活動を定量化するアクティビティによる評価の分析の結果、1人あたりのエンジニアの1日のコーディング時間は約1~2時間の削減が行われ、アクティビティでは一部指標における利用前後の比較にて約10~30%の向上が見られました。本結果を受け、このたびの正式導入の決定に至りました。
このたびの導入に際し、従業員のリスク意識の向上を図るため、全利用対象者に対して利用に関するeラーニング受講を必須とし、著作権侵害を防ぐための講習などを実施しました。また、生成コードの信頼性に対する対策として、複数レビューの徹底などのルールを設定しています。なお、LINEヤフーでは2023年3月にZホールディングス(現:LINEヤフー)グループの全従業員を対象とした「生成AI利用ガイドライン」を策定し、適切かつ積極的な生成AIの活用を推進しています。また、AI技術の活用に際し、ユーザーにより安心してサービスを利用していただくために必要な基本方針の明確化と、実効性のある自主ルールを策定することを目的とした「AI倫理に関する有識者会議」(※1)を2021年6月より開催し、外部の専門家と議論を重ねています。
※1: Zホールディングス、「AI倫理に関する有識者会議」を開催
https://www.lycorp.co.jp/news/archive/Z/ja/ja20210623.pdf
LINEヤフーは「GitHub Copilot for Business」を積極的に活用することで、エンジニアの生産性向上を推進してまいります。また、コーディングの時間削減から生まれた時間を新たなサービスの創造に充てることを目指します。